2016 Fiscal Year Annual Research Report
The morphological and functional study of the newly discovered hematopoietic structure induced in a severely anemic mouse model.
Project/Area Number |
15K20367
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大塚 裕忠 昭和大学, 歯学部, 講師 (30634844)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 新規造血構造体 / 重症貧血マウスモデル / G-CSF / 髄外造血 / 窒素含有型ビスホスホネート |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、申請書にある計画通りに実験を遂行し、申請者らは骨吸収抑制剤である窒素含有型ビスホスホネートを用いた独自の手法で、重症貧血マウスモデルを確立した。同マウスモデルでは、末梢血中に有核赤血球が出現し、腹腔内に新規の赤血球造血構造体が形成されていた。これまで重症貧血動物に新規造血器官の誘導例はなく、マウスにおける類似構造の報告もない。 本研究は、この未知の造血器官の機能形態学的特徴を解析し、新たな造血の可塑性を提示することを目的とする。さらに、この髄外造血器官の生成機序を明らかにするため、末梢血中の造血前駆細胞の動態の解析、腹腔内における造血支持細胞の同定、形成に関与するサイトカインの同定等、造血微小環境の解明をすすめる。 この未知の造血器官の機能形態学的特徴を解析したところ、発達した洞様毛細血管と造血細胞、リンパ濾胞様の構造が確認された。観察されたリンパ濾胞様の構造は、Bリンパ球によって構成されているのではなく、赤芽球によって構成されており、盛んな赤芽球増殖も確認された。このことは、新規造血構造体が、脾臓等の既存の組織とは異なる形態的特徴を有していることを示している。さらに、新規造血構造体内では、造血前駆細胞が確認されるとともに、SCFなどの造血関連因子の発現も確認された。また、この髄外造血器官の生成機序を明らかにするため、末梢血中の造血前駆細胞の動態の解析したところ、NBP投与時から、末梢血中の造血前駆細胞の増加が確認された。造血前駆細胞の動態については、血清G-CSF濃度の変化と相関性が確認された。 以上の結果から、新規造血構造体は赤血球造血の場を提供する構造物であり、既存の臓器とは異なる構造物であることが示された。申請者はこれらの結果について、学術集会や専門学術誌で報告を行っており、今後も構造形成の過程等解析を進める予定である。
|
-
[Journal Article] Comprehensive genetic exploration of selective tooth agenesis of mandibular incisors by exome sequencing.2017
Author(s)
Tetsutaro Yamaguchi, Kazuyoshi Hosomichi, Keisuke Yano, Yong-Il Kim, Hirofumi Nakaoka, Ryosuke Kimura, Hirotada Otsuka, Naoko Nonaka, Shugo Haga, Masahiro Takahashi, Tatsuo Shirota, Yoshiaki Kikkawa, Atsushi Yamada, Ryutaro Kamijo, Soo-Byung Park, Masanori Nakamura, Koutaro Maki, Ituro Inoue
-
Journal Title
Human Genome Variation
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
[Journal Article] Pulmonary platelet accumulation induced by catecholamines: its nvolvement in lipopolysaccharide-induced anaphylaxis-like shock.2017
Author(s)
Zhiqian Yu, Hiroko Saito, Hirotada Otsuka, Yosuke Shikama, Hiromi Funayama, Mai Sakai, Shigeo Murai, Masanori Nakamura, Takashi Yokochi, Haruhiko Takada, Shunji Sugawara, Yasuo Endo.
-
Journal Title
International Immunopharmacol
Volume: 43
Pages: 40-53
DOI
Peer Reviewed
-
-