2016 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of iPSCs and osteoblast differentiation of fibroblasts from Go rlin syndrome patients.
Project/Area Number |
15K20379
|
Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
篠 宏美 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (00445446)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | iPS細胞 / 疾患特異的iPS細胞 / 骨芽細胞 / 骨細胞 / Hedgehog |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔領域を中心とする先天性疾患Gorlin(ゴーリン)症候群は比較的稀な疾患でHedgehogの受容体であるPTCH1を原因遺伝子とし、骨形成異常や外胚葉系異常、また悪性腫瘍を有す症候群であるが、未解明な点が多く、更なる病態解明が治療法の開発には必須である。疾患特異的iPS細胞の樹立は病態解明、治療法の開発、薬剤の選択など大きな貢献が期待できる。我々はヒトiPS細胞から効率良く骨芽細胞、さらには骨細胞を分化誘導する技術を確立した。 これを基に、疾患iPS細胞の機能的評価を行い、病態との関連を解明することを第一の目的とした。第二の目的は、ゲノム編集技術を応用して変異塩基を正常塩基に入れ替え、患者由来正常iPS細胞を作製し、臨床応用への道を開くこととした。 平成28年度は、①PCR arrayによるHedgehogシグナル関連遺伝子の発現解析、②骨芽細胞分化誘導と評価を行った。 ①では、Gorlin患者由来iPS細胞を我々の確立した方法にて骨芽細胞分化誘導し、PCR arrayにて未分化細胞と比較を行った。コントロールiPS細胞と比較しGorlin患者由来iPS細胞では骨芽細胞分化後においてWNTシグナル関連遺伝子、およびBMP6の発現に著しい増加が認められた。 ②ではコントロールiPS細胞に比べGorlin患者由来iPS細胞ではSMO agonistへの反応性が著しく高くALP活性の増加が認められた。
|