• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2016 Fiscal Year Research-status Report

口腔扁平上皮癌における炎症性発癌機構の解明

Research Project

Project/Area Number 15K20387
Research InstitutionUniversity of Miyazaki

Principal Investigator

長井 健太郎  宮崎大学, 医学部, 医員 (80750570)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
KeywordsISGs / JAK-STAT / OSCC
Outline of Annual Research Achievements

本年度は研究計画に則り以下の実験を進める予定であった。
前年度の実験において不確定であった以下の実験の再現として1.NDRG2とSTAT3との結合実験、2.NDRG2を強制発現させた際のSTAT3の下流シグナルの確認、それに加え、以下の実験を行う予定であった。3.NDRG2とPP2Aを介した経路に関する検討、4.NDRG2とSTAT3の活性化とSTAT1の高発現との関連性についての検討を行った。STAT1およびSTAT3は同じJAK-STAT経路に関連しており、特にSTAT3は様々な下流遺伝子への関与が示唆されている。そこでSTAT1およびSTAT3を活性化あるいは不活化させることでOSCCにおける発がん機構への関与を検討した。さらに、NDRG2がSTAT3に結合しているためNDRG2とPP2Aの経路を開始したSTAT3への影響、それがOSCCにおいてどのように関与しているのかを検討した。
結果として、NDRG2はSTAT3と結合しており、またNDRG2を強制発現させたところSTAT3の活性化が低下した。その結果いくつかのISGsの発現低下が認められ、NDRG2とSTAT3によるOSCCの制御が明らかとなった。STAT3の活性化はOSCCの増殖速度を上昇させる。そのためNDRG2の強制発現に伴うSTAT3を不活化によりOSCCの増殖を抑制することができる。しかしSTAT3の不活化によるSTAT1の活性化レベルは変化しておらず、NDRG2/STAT3に関わるシグナル経路はJAK-STAT経路とは異なる可能性が示唆された。さらに、STAT3の不活化を行ってもISGsのいくつかは発現レベルが低下せずむしろ上昇するものもあった。そのためISGsの高発現がすべてOSCCの発がん機構に正に働いているとは考えにくい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

前年度と同様に、シグナル経路をたどる実験では一度の実験系に時間を要するため何度も再現実験を行うことが非常に困難であった。また、前年度の遅れがそのまま本年度の遅れにつながったと予想される。
本年度自体は研究計画どおりにすすめているため、次年度で結果を見いだせると考える。

Strategy for Future Research Activity

本年度はトランスジェニックマウスを用いたin vivo実験を行う予定である。そこで、STAT3あるいはNDRG2の活性を変化させたマウスを用いて腫瘍の形成への関与を検討する。
並行して、前年度の再現実験を何度か行い再現性のある結果から示される発がん機構を検討する。

Causes of Carryover

宮崎大学を一時的に出向していたため実験を何度も行えず、昨年度の実験データを用いた解析や論文による裏付けなどを行っていた。
そのため本年度は研究費を用いることができなかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度は実際にvitro実験およびvivo実験を行う予定である。前年度からの遅れていた実験計画を1年後ろ倒しにして行う予定である。

URL: 

Published: 2018-01-16  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi