2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K20404
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
星加 知宏 岡山大学, 大学病院, 助教 (20609953)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 象牙質 / MMP |
Outline of Annual Research Achievements |
1.MMP活性抑制剤による象牙質MMP活性への影響:フッ化ジアンミン銀、タンニン酸、の2種を用いMMP活性への影響を検討した。 ①MMP活性抑制剤の濃度とMMP活性および象牙質コラーゲン強度の関連:エナメル質・セメント質・歯髄を完全に除去したヒト抜去歯象牙質を凍結粉砕し、得られた象牙質粉末を、各種濃度のMMP活性抑制剤で処理し、ゼラチナーゼアッセイキット等を用いてMMP酵素活性を測定した。その結果、サホライドを処理することでMMP活性の低下を測定できたが、タンニン酸を用いた場合、残留あるいは処理後の象牙質粉末より溶出するタンニン酸の影響によりMMP活性の測定が行えなかった。処理方法あるいはMMP活性の測定方法を検討する必要がある。②完全に脱灰した象牙質を各種濃度のMMP活性抑制剤で処理し、その物性・機械的強度を測定した。サホライドおよびタンニン酸にて処理を行った結果、脱灰象牙質の物性の向上が確認された。 2.接着材への各種MMP活性抑制剤を配合することによる機械的性質および象牙質接着における影響:MMP活性抑制剤を試作ボンディング材に配合し、その機械的強度、接着強さ、MMPおよび象牙質への影響の検討を行った。①MMP活性抑制剤の配合濃度とMMP活性および象牙質コラーゲン強度の関連:MMP活性抑制剤配合試作ボンディング材で脱灰象牙質を処理あるいはコーティングしその物性・機械的強度を測定する。タンニン酸を添加することで接着強さの低下が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
脱灰象牙質の機械的強度の測定や接着強さについては予定通りである。その一方、予定していた酵素活性の測定が タンニン酸の影響で行えていないため、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き実験を行い、サンプル数の増加、長期経過後の試料の測定を予定している。 平成28年度より、岡山大学より鹿児島大学に異動したことにより実験環境が異なることから、まず実験環境の構築を行い、環境により実験手法の変更が行われる可能性がある。
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