2016 Fiscal Year Research-status Report
日常生活中の嚥下事象を自動識別する新たな計測システムの開発
Project/Area Number |
15K20437
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
前田 直人 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10708051)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 摂食・嚥下 / 嚥下音 / 嚥下回数 / 自動解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,睡眠時を含めた日常生活中の嚥下事象を自動的に判別できる,非侵襲的で簡便な嚥下回数測定システムを開発することである.ヒトは食事時以外にも無意識のうちに嚥下を行っており,日常の嚥下頻度を計測することは嚥下機能の低下や誤嚥性肺炎の発症を防ぐうえで大きな意義を持つと思われる. 本研究では,嚥下時は呼吸が停止するという生理現象に着目し,喉頭音と鼻孔音を同時に記録する.その波形を解析することで,会話等の日常環境音の存在下においても嚥下事象を判別することが可能となる.さらに,嚥下判別プロトコールをプログラム化することで,日常生活における長時間の嚥下動態を容易に観察することができると考える. 現在,喉頭音と鼻孔音を同時記録するシステムでデータを収集し,嚥下自動判別システムを確立するための解析を行っている.また,研究の遂行中に派生した「頸部のどの部位にマイクを設置すると,最適な嚥下音を採集することができるか」という問題の解明に取り組み,その結果を論文にまとめて発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
喉頭音と鼻孔音を同時記録するシステムを用いて,食事を含めた日常生活中の嚥下を同定する解析方法を論文として報告することができた.また,研究の遂行中に派生した「頸部のどの部位にマイクを設置すると,最適な嚥下音を採集することができるか」という問題の解明に取り組み,その結果を論文にまとめて発表できた.
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Strategy for Future Research Activity |
開発した嚥下計測システムおよび解析システムを使用して,睡眠時を含めた長時間記録を行い,健常成人における嚥下頻度の検討を行う.さらに種々の臨床所見との関連について検討する.
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Research Products
(1 results)