2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on residual ridge resorption by the mechanical stimulation for residual ridge maintenance in prosthetics
Project/Area Number |
15K20440
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
荒木 大介 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (90733303)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 機械的刺激 / メカニカルストレス / 歯肉線維芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
メカニカルストレスは骨のターンオーバーの調節に重要であることが知られているが、詳細なメカニズムは完全には明らかにされていない。私たちは先の組織学的・病理学的研究で、義歯床下において破骨細胞による骨吸収が義歯床を介した機械的圧力が影響していることを報告している。本研究では、ラット口蓋歯肉線維芽細胞を用いて、メカニカルストレスによる種々のサイトカインの産生の変化と破骨細胞前駆細胞であるRAW264.7細胞を用いて、メカニカルストレスによる間接的な破骨細胞分化への影響を調査した。 ラット歯肉線維芽細胞に周期的圧縮力(8%,0.167Hz)を2時間負荷した。負荷後の様々な時間経過におけるCOX-2、IL-6、OPGのmRNA発現とPGE2のタンパク産生を解析した。 また、周期的圧縮力による間接的なRAW264.7細胞の破骨細胞の分化への影響は、可溶性RANKLと周期的圧縮力を負荷したラット歯肉線維芽細胞の培養上清を加えたコンディションメディウムにてRAW264.7細胞を6日間した後、TRAP染色にて分化を観察した。 周期的圧縮力はCOX-2とIL-6の遺伝子発現を刺激し、負荷後1時間以内にどちらもmRNAレベルが増加した。また、PGE2タンパク産生は負荷後6~9時間で増加した。 RAW264.7細胞は周期的圧縮力を負荷した上清を添加することによって、TRAP活性が顕著に増加することが観察できた。 本研究によって、ラット歯肉線維芽細胞において周期的圧縮力がPGE2産生を促進し、破骨細胞分化を誘導することが明らかとなった。
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