2015 Fiscal Year Research-status Report
コンポジット前装ジルコニアクラウンの破壊強度の研究
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15K20455
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
田口 耕平 日本大学, 歯学部, 非常勤医員 (60734332)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | インプラント上部構造 / ジルコニア / コンポジットレジン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ジルコニアフレーム上に間接修復用コンポジットを築盛したインプラント補綴装置の破壊強度を明らかにすることを目的とした。 インプラント上部構造は、ジルコニアフレームに前装用陶材を前装したクラウン(ZAC)、ジルコニアフレームに間接修復用コンポジットレジンを前装したクラウン(ZIC)、ジルコニアフレームにCAD/CAMで製作された前装用コンポジットレジンを接着したクラウン(ZCC)、 CAD/CAMで製作されたモノリシィックコンポジットレジンクラウン (MCC) の計4条件とした。全ての試料をレジン系装着材料にて、アバットメントに接着した。試料を37℃精製水中に24時間保管後、万能試験機を用いて破壊強度試験を行った。 MCCの破壊強度(3.9±0.3 kN)はZIC(3.3±0.5 kN)と比較して有意に高い値を示した。ZAC(3.5±0.6 kN)、ZICおよびZCC(3.7±0.5 kN)間、またZAC、ZCCおよびMCC間の破壊強度に有意差は認められなかった。 本研究で評価された全てのインプラント上部構造は、臼歯部の最大咬合力に耐えうる破壊強度を有していることが示された。また、ジルコニアフレームに前装する上部構造において、間接修復用コンポジットブロックを応用して前装部をCAD-onした上部構造は、陶材および間接修復用コンポジットレジンを築盛法で前装した上部構造と同程度の破壊強度を有することが示唆された。 。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度研究予定の内容を継続して実施している状況である。具体的には、インプラント上部構造としてジルコニアオールセラミックブリッジおよびジルコニアフレームに間接修復用コンポジットを前装したブリッジに対して、3種類のフレーム形態の破壊強度を評価している。研究の進捗がやや遅れている理由としては、評価するフレーム形態に修正が生じたため、および試料製作がかなりの時間を必要とするなどである。また、当初の研究では予定していなかった破壊試験後の試料表面の分析として、エネルギー分散型X線文光分析(EDX分析)を追加で行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度の研究の研究内容を可及的速やかに実施し、さらに平成28年度で計画しているインプラント上部構造の長期耐久性の評価を並行して実施する。長期耐久性を評価する実験には、かなりの時間を要するため、早期から実験を行い、時間を有効に活用することを予定している。 平成27年度予定の研究を速やかに実施し、その研究成果をまとめて、国際誌への論文投稿の準備、国内学術大会での成果発表を予定している。
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Causes of Carryover |
消耗品等の購入が予定より安く抑えられたため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今回の511円の差額により、大幅な研究計画の変更は生じない。平成28年度使用額とあわせて、研究に必要な消泡品費等の購入を行う予定である。具体的には,ジルコニアフレーム,インプラント体,前装用材料(間接修復用コンポジットおよび陶材)などの消耗品を購入する予定である.
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