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2015 Fiscal Year Research-status Report

アドへジン様物質の競合機構を利用したCandidaバイオフィルム付着阻害法の開発

Research Project

Project/Area Number 15K20461
Research InstitutionTsurumi University

Principal Investigator

佐藤 薪  鶴見大学, 歯学部, 助教 (10712094)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2017-03-31
Keywordsデンチャープラーク / バイオフィルム / Candida
Outline of Annual Research Achievements

義歯床用レジンへの微生物の感染は非常に急速であり,Candida 種は義歯床用材料に強く付着する.義歯の装着とともにCandida 種の口腔内保菌率は増加し,高頻度でC. albicansや C.glabrata が検出されることが報告されている.義歯表面へのCandida 種の付着は義歯床用材料の劣化を招くだけでなく,重要な病原因子であり,義歯性口内炎を引き起こす.これに対し,抗真菌剤の常用は耐性菌の出現や治療中止後の再発が懸念され望ましくない.また,義歯床用レジンへの抗菌性物質の添加は機械的性質の低下や変色を引き起こすことがある.本研究ではマンナン,グルコマンナン,エースマンナン,ガラクトマンナン,βグルカンの5 種の親水性多糖類であるアドへジン様物質を義歯床へコーティングして付着阻害効果を確認する.さらに,安定的にレジン表面に固定化することで長期間効果が持続するCandida バイオフィルム付着阻害法を開発することを目的とする.
本年度は,義歯床用レジン片にコーティングした5種のアドへジン様物質の付着阻害効果を確認するため,入手が容易であったマンナン,βグルカン,ガラクトマンナンの3種のアドへジン様物質のCandida に対する付着阻害効果を先行して確認した.βグルカン,ガラクトマンナンの2種は蒸留水に溶解すると粘度が発現し,溶解温度を80度に設定して撹拌,超音波洗浄機にかけるなど試みたが,アドへジン様物質の蒸留水への均一な溶解は困難であった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

遅れているとした自己点検評価の1番の理由としては,当初5種のアドへジン様物資を蒸留水に溶解して濃度を調整した後,レジン片にコーティングし,Candida に対する付着阻害効果を確認する予定であったが,エースマンナンは入手困難であり,先に入手したβグルカンおよびガラクトマンナンを使用して実験を試みたところ,βグルカンおよびガラクトマンナンは溶解時に粘度が発現し,蒸留水への溶解が困難であったことにある.溶解温度80℃以上に加熱,超音波洗浄機にかけるなど試みたが,完全な溶解は困難であった.また,マンナン溶液と液性や濃度も異なるため,溶解方法を検討中である.

Strategy for Future Research Activity

βグルカンおよびガラクトマンナンの蒸留水への溶解性および粘性を改善するため,物性面で大きく変化させることなく溶解時の粘度の発現を抑制できるクラスターデキストリン(高度分岐環状デキストリン)を使用して溶解方法の検討を行う.
まず,クラスターデキストリン自体に抗菌性がないかを確認した後,義歯床用レジン片にクラスターデキストリンを使用して溶解したアドへジン様物質溶液をコーティングし,Candida に対する付着阻害効果を確認する.

Causes of Carryover

当初アドへジン様物資を蒸留水に溶解して濃度を調整した後,レジン片にコーティングし,Candida に対する付着阻害効果を確認する予定であったが,βグルカンおよびガラクトマンナンは溶解時に粘度が発現し,蒸留水への溶解が想定以上に困難であった.そのため試薬の購入が少なかったことが原因と考えられる.

Expenditure Plan for Carryover Budget

溶解方法の検討が実験を進行させるうえで重要な課題となるため,アドへジン様物質の蒸留水への溶解性および粘性を改善するクラスターデキストリン(高度分岐環状デキストリン),および溶解方法を検討するためのアドへジン様物質など試薬の購入が必要である.

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Published: 2017-01-06  

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