2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K20485
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
上田 順宏 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (40571005)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 顎骨再建 / 下顎切除 / 手術シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究により開発した,術前シミュレーションにより下顎切除術および顎骨再建術がなされた症例において硬組織再建の正確性を検討した。また,術後機能として嚥下機能,構音機能,また,術後の整容につき評価を行った。 硬組織再建の正確性の評価については,術前シミュレーションによる画像と術後に得られたCT画像を3D構築し,重ね合わせて計測した。結果として下顎骨の切除量の増加に伴い,再建腓骨の骨切り数も増加し,特に下顎角部に誤差が生じる可能性があると考えられた。 術後機能および整容の評価については,患者の主観により評価を行った。術後の嚥下および構音機能については患者の主観評価で満足のいく結果であった。整容については,下顎骨の切除量の増加に伴い,患者の主観評価の満足感が低下していた。 今回の結果より,下顎骨の切除量の増加に伴い,硬組織再建の正確性が低下すること。術後の整容について満足度が低下することが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
術後の整容評価については,主観評価のみでは不十分であり客観評価が必要である。3Dカメラにより画像を得るが,術後の軟組織の腫脹の問題から,術後一定の期間をあける必要があり,術後6か月以上の期間をあけての画像採取が適切と判断したため。
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Strategy for Future Research Activity |
下顎切除および再建手術後,6か月経過した段階での評価を行う。評価項目としては,これまでに得られている硬組織の再建手術の正確性,また,術後機能として嚥下機能,構音機能,また,術後の整容についての主観評価であり,これに加えて3Dカメラを用いた,顔面軟組織表面の画像データによる客観的な整容性の評価を追加する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由としては,研究成果の遅れがあり,学会発表はおこなっているが海外文献の作成に至らなかったため,英文校正費用が生じなかったことが挙げられる. 本年度で生じた次年度使用顎と,以降に請求する研究費を合わせた使用計画として,手術結果の評価法を考案し,学会発表および論文作成を行うことを計画している.
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