2015 Fiscal Year Research-status Report
TMEM16E遺伝子欠損マウスをホストとした特異的モノクローナル抗体の開発
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15K20533
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
久保薗 和美 広島大学, 大学病院, 歯科診療医 (80750132)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | TMEM16E / Anoctamin 5 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究グループはTMEM16E遺伝子の異なった変異が、家族性遺伝疾患の原因遺伝子となることを報告してきた。すなわち、1)形質獲得変異の優勢遺伝形質は骨系統組織、特に上下顎に遅発性の硬化性病変を伴う顎骨骨幹異形成症を起こし、2)機能喪失変異の劣性遺伝形質は上下肢帯部の骨格筋組織に特徴的な恒常性筋組織修復機構の不全が原因となる遅発性の筋ジストロフィーを起こす。 本研究ではTMEM16Eを高い信頼度で生検レベルで検出できるモノクローナル抗体を作製する独自の方法を用い、臨床診断ツールとしても汎用性の高い特異抗体を開発することを目指している。 本年度は293細胞およびCHO細胞を標的として、抗原の細胞表面発現をTMEM16E発現ベクター導入により全長および部分長で検証した。検証は非固定ベクター導入細胞に対するFCM、ELISAによるネイティブ抗原の検出を本研究グループが開発したラビット由来抗TMEM16E特異血清および既存市販抗体にて検討した。さらに、抗原免疫法およ免疫動物をTMEM16E KOマウスとするか野生型ラットとするかを慎重に検討した。その結果野生型ラットを免疫動物とした際のDNA免疫法は、非常に高感度で日固定標的に対するFCM、ELISAに使用できる血清抗体価を与えたため、野生型ラットを免疫動物としてDNA免疫法を用い動物を免疫したのち、所属リンパ節細胞からのハイブリドーマ作製を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞表面に特異抗原を発現させ動物を免疫できた。 ネイティブな表面抗原を細胞の固定を経ずFCMとELISAでスクリーニングできた。 ハイブリドーマ樹立後の陽性クローンスクリーニングは非常に良好であった。 現在陽性クローンをKO動物を対照に抗原特異性を確証する態勢で進展は順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
特異抗体産生陽性クローンをKO動物サンプル由来を対照に抗原特異性を確証する。 IHCの条件を確立する。
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