2016 Fiscal Year Annual Research Report
A development of gene delivery system that enable to making early diagnosis and inhibiting metastasis.
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15K20540
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石井 広太郎 九州大学, 大学病院, 助教 (60596386)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 転移機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.腺様嚢胞癌細胞株を用いてリンパ節転移細胞株および肺転移細胞株の樹立を試み、リンパ節転移細胞株の樹立に成功した。この転移細胞株と原発巣細胞株についてマイクロアレイ解析を行い網羅的解析にて比較検討をおこなった。転移細胞株においてNNMT(ニコチンアミド-N-メチルトランスフェラーゼ)が数千倍もの上昇を認めた。このNNMT は癌の悪性化度(腫瘍増大、転移の有無、ステージング)が進行するに従い、発現が亢進することがわかっている。このNNMTをレアルタイムPCRで検討を行ったところ、マイクロアレイ結果と同様に、転移細胞株にて有意に発現が高いことが分かった。腺様嚢胞癌細胞株においても悪性度や転移にNNMTが関与する可能性が示唆された。 2.患者群血清( 6 名)、健常群血清( 6 名)の全血より血清を分離、Total RNA を抽出し、DNA Micro Array にて網羅的発現解析を行ったところ、患者群において4倍以上発現亢進していた microRNA が3個、1/4以上発現が低下していたものが1個抽出された。これら4個の microRNA について、さらに健常者および癌患者数を増やし、血清における発現を比較検討したところ、口腔扁平上皮癌患者の血清において miR-183 の発現が有意に亢進していた。また頸部リンパ節転移群の血清においてもmiR-183 が亢進していたことから、miR-183は口腔扁平上皮癌の腫瘍マーカーおよび転移の指標となる可能性が考えられた。
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