2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K20575
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 光一 北海道大学, 歯学研究科, 助教 (50580932)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | カテキン / 生活歯髄切断 |
Outline of Annual Research Achievements |
乳歯や幼若永久歯に対してう蝕が歯髄にまで達した場合に生活歯髄切断法が用いられることがある。現在は水酸化カルシウム法が主に用いられているが、その効果は必ずしも高いとはいえない。ポリフェノールの一種で緑茶などに含まれるカテキンは強い抗酸化作用を有することが報告されている。また、同じくポリフェノールの一種であるタンニンはラット歯髄由来細胞において、COX-2mRNAならびにタンパク質の発現を抑制することによりプロスタグランジンE2の産生を減少させ、歯冠修復材料抽出液によって惹起された炎症を抑える働きを有することが明らかになっている。今年度は昨年度に続きカテキン(エピガロカテキンガラート)を利用したin vivoの実験系を主に行なった。酸化亜鉛ユージノールセメントにカテキンを各濃度(0,0.1,1,5%)添加し、6週齢のSDラットに対して生活歯髄切断を行い切断面に貼付したところ、以下の結果を得た。コントロール(カテキン0%)において多くの炎症性細胞浸潤が認められた。1%ならびに5%のカテキンを添加することにより、炎症性細胞浸潤減少することが確認された。ALP染色を行なったところ、明らかにALP活性が認められる部位はなかった。また、TRAP染色を行なったところ、一部でTRAP陽性細胞が確認され、硬組織吸収像が認められた。今後はヒト抜去歯から歯髄由来細胞を採取し、カテキンを作用させてカテキンの作用機序を解明していく。必要な倫理審査は昨年度取得している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vivoの実験系は概ね順調に進んでいる。in vitroの研究についても、ヒト歯髄細胞取得の倫理申請は無事に取得でき、実行するのみとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
組織学的観察を進めながら、ヒト歯髄由来の細胞を利用した分子生物学的解析を進める。
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Causes of Carryover |
消耗品の使用頻度が想定よりもわずかに少なく、その分使用額が少なくなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
In vitroの研究を進め、消耗品の購入にあてる。
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