2015 Fiscal Year Research-status Report
口唇口蓋裂患者モデルにおける視聴覚音声統合処理プロセスの脳科学的解明
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15K20583
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
疋田 理奈 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, その他 (90706904)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 口唇口蓋裂 / 構音障害 / 視聴覚統合 / マガーク効果 / モーションキャプチャー / fMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
成人CLP患者における長期的構音障害と聴覚認知様式との関係、ならびにその際の脳活動について機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて検討した。その結果、成人期まで構音障害を認めるCLP患者は、異常構音の認知様式が健常者や言語治療を経験したCLP患者と異なること、またそのような患者では音声認知に関与する脳部位の活動が低いことが示唆された。従って聴覚認知の観点からもCLP患者への言語治療の重要性が示唆された。以上の内容を第74回日本矯正歯科学会にてポスター発表を行い、優秀発表賞を受賞した。 また、CLPと同様に特有の構音障害を有する先天異常疾(Williams syndrome, 18-p syndrome)や顎変形症患者を対象として、顎顔面領域の特徴や機能を検討し、国内学会(第25回日本顎変形症学会、第74回日本矯正歯科学会)、国際学会(8th International Orthodontic Congress, 13th International Congress of Human genetics)でポスター発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験室の引っ越しに伴い、実験設備の再設定に時間を要し、モーションキャプチャーを用いた実験が進んでいないため。また、口唇口蓋裂患者のリクルートに時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
モーションキャプチャーシステムの実験環境を早急に整え、予備実験をすすめる。またCLP患者は患者数が少ないため、より患者数が多く、協力を得やすい顎変形症患者を予備実験の患者として検討する予定である。同時にCLP患者のリクルートもすすめる。
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Causes of Carryover |
現在予備実験の段階であり、被験者への謝金等の算定がないため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験消耗品、解析器材の購入に使用予定
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