2016 Fiscal Year Research-status Report
いびきの音響解析を用いたOSAS診断のための新たな検査法の開発
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15K20605
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
菅 北斗 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (40610621)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / 流体力学解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の簡便なスクリーニング検査法の確立のため、いびきの音響解析法を開発し、これを用いて「OSASの診断に有用な音響学的パラメータの特徴」および「気道狭窄部の違いによる音響学的パラメータの特徴」を明らかにする事を目的とした。 まず、気道狭窄部を特定するため、口腔内装置(OA)を用いて治療を行ったOSAS患者に対し、治療前後に、PSG検査およびCT検査など資料採取を行い、OA治療前後のCTデータを基に、熱流体解析ソフトPHOENICSを用い、吸気時における気道の流体力学的変化を検討した。 固定型OAおよび半固定型OAについて流体力学的解析をおこなった結果、固定型OAではRetro palatalと喉頭蓋先端レベルで気流速度および気道内圧(陰圧)を有意に改善させていた。一方半固定型OAでは、軟口蓋先端と喉頭蓋先端レベルでの気道内圧(陰圧)を有意に改善させていた。すなわち2種類のOAの作用機序が異なる事を明らかにした。またこの結果は、OAの効果には部位特異性があり、OAの作用部位とOSASの原因部位(気道の狭窄部位)とが一致していない場合は、OAの治療効果も弱いことが示唆された。 まだまだサンプル数は必要だが、流体力学解析を用いた気道の狭窄部位の特定方法を開発していき、併せていびきの音響解析法を開発していく予定である。 家庭で録音したいびきを解析する事によりOSASの診断が可能となれば、小児OSASの早期発見・早期治療につながり、将来的なOSAS発症の抑制にも貢献できるものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まだまだサンプル数は必要だが、おおむね順調に資料採取できており、解析も行えている。
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Strategy for Future Research Activity |
記録したいびき音のデータから線形予測符号化法を用い、ホルマント周波数など様々なパラメータを抽出する。それらのパラメータを多変量解析および摂動解析を用い、OSASに随伴するいびき音の特徴を明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
データの収集が予定よりも少なかったため、解析業務も予定より少なくなった。その結果次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は前年度できなかった解析業務を行い、あわせて論文投稿を行うことでその額を使用する予定である。
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[Journal Article] Herbst appliance effects on pharyngeal airway ventilation evaluated using computational fluid dynamics.2017
Author(s)
Iwasaki T, Sato H, Suga H, Minami A, Yamamoto Y, Takemoto Y, Inada E, Saitoh I, Kakuno E, Kanomi R, Yamasaki Y.
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Journal Title
Angle Orthod.
Volume: 87(3)
Pages: 397-403
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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