2015 Fiscal Year Research-status Report
第三大臼歯先天欠如の遺伝要因と頭蓋顔面形態との関連性を解明する
Project/Area Number |
15K20608
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
芳賀 秀郷 昭和大学, 歯学部, 助教 (00736655)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 永久歯先天欠如 / 第三大臼歯 / 顎骨形態 / 頭蓋顔面形態 |
Outline of Annual Research Achievements |
永久歯先天欠如は、顎顔面領域に見られる最も頻度の高い疾患の一つである。特に第三大臼歯先天欠如は日本人の約30%程度と高頻度に認められる。しかしながら、現在のところ第三大臼歯先天欠如の原因および発生機序は解明されていない。申請者は、ゲノムワイド関連解析を用いて第三大臼歯先天欠如と関連を示唆する複数の新規遺伝子多型を同定した。本研究課題は、第三大臼歯先天欠如に関連を認める顎骨形態を抽出するとともに、第三大臼歯先天欠如と関連を示唆する複数の新規遺伝子多型との関連を検討することにより第三大臼歯先天欠如が惹起される空間的・遺伝学的機序を解明することを目的とする。 対象は歯科矯正治療を希望して昭和大学歯科病院矯正歯科に来院し、歯科矯正治療の診断および治療計画の立案のためにセファロを撮影した患者のうち第三大臼歯先天欠如の遺伝要因の探索に用いたサンプルとした。第三大臼歯先天欠如の判定資料として、口腔内視診、歯科用エックス線写真(パノラマ)および患者への問診行った。患者への問診では、第三大臼歯抜歯既往の有無の確認を行い先天欠如と抜歯既往の歯牙との判定を慎重に判断した。対象者においては、第三大臼歯が先天的に4歯欠如しているグループ(欠如群)と性別をマッチさせた第三大臼歯が欠如していないグループ(欠如なし群)とを比較・検討を行った。文書による同意を得た関東在住日本人集団を対象とし、全身疾患および先天性疾患のある者は除外した。 現状、平成27年度研究計画に則り、目標としていたセファロ分析を用いた距離的計測および角度的計測の完了および側面頭部エックス線規格写真(セファロ)から得られたデータについて統計解析ソフトウェアを用いた基本統計量の算出を終了した。第三大臼歯先天欠如と頭蓋顔面形態との関連性について解析したこれらのデータについては論文作成を終了し、投稿済みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
現状、平成27年度研究計画に則り、目標としていたセファロ分析を用いた距離的計測および角度的計測完了および側面頭部エックス線規格写真(セファロ)から得られたデータについて統計解析ソフトウェアを用いて、基本統計量の算出をした。第三大臼歯先天欠如と頭蓋顔面形態との関連性について解析したこれらのデータについては論文作成を終了し、投稿済みであるため当初の計画通り順調に進んでいると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、予定していた平成28年度研究計画に則り、顎顔面形態と遺伝的要因の関連性の検討を行い研究成果の総括に進む予定である。本研究成果を学会、論文へ報告するとともに、学会報告は歯科分野のみならず人類遺伝学分野においても報告する。購読者数の多い歯科商業誌へも総説を投稿することを予定する他、新聞や雑誌といったメディアを通じて成果を公表し、学術的な波及に努める予定である。
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[Presentation] Genetic background for third molar agenesis2015
Author(s)
Takahashi M, Yamaguchi T, Haga S, Furuya R, Tsuneoka M, Maruyama N, Nakawaki T, Maki K
Organizer
The 16th Congress of International Society of Craniofacial Surgery
Place of Presentation
千葉
Year and Date
2015-09-14 – 2015-09-18
Int'l Joint Research
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