2015 Fiscal Year Research-status Report
乳歯歯髄由来細胞の低酸素培養における未分化能の検討
Project/Area Number |
15K20615
|
Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
河合 咲希 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (70707067)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 乳歯 / 歯髄 / 分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
通常の酸素濃度下における培養では、永久歯歯髄由来細胞と比較して乳歯歯髄由来細胞の細胞増殖能、他の細胞への分化能、未分化能が高いことが過去の研究でわかっている。さらに、低酸素培養下での永久歯歯髄由来細胞を用いた研究においては低酸素状態で培養を行った細胞が有意に高い細胞増殖能を示したという報告もある。この研究においては低酸素培養下において、永久歯歯髄細胞と比較して増殖能、分化能が高い乳歯歯髄由来細胞を用いて細胞増殖能や未分化能の検討及び他の細胞への分化能に変化が見られるかを検討する。 平成27年度においては、低酸素状態において培養された乳歯歯髄由来細胞の細胞増殖能、未分化能の検討を以下の方法で行った。低酸素培養下での乳歯歯髄由来細胞の細胞増殖能の検討するためにMTS assayを行った。同様に低酸素培養下での乳歯歯髄由来細胞における未分化能の検討を行うため、未分化マーカー発現変動をリアルタイムRT-PCRを行い検討した。 現在、乳歯歯髄由来細胞の未分化能の検討を行っているが、実験結果にばらつきが出ている為、n数を増やして再度検討を続けている状態である。その後、分化能の検討をおこなう予定である為、他の細胞への分化能を検討するための分化誘導培地等の準備も行っている。さらに、永久歯歯髄由来細胞を用いて、乳歯歯髄由来細胞との細胞増殖能の違いや、未分化能の違いを検討する予定であり、実験に用いる永久歯歯髄由来細胞は準備済みである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、特に計画に遅れはなく、当初の計画通りに順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
再度、n数を増やして低酸素培養下での細胞増殖能や未分化能の検討を行っていく予定である。その後、低酸素培養を行った細胞に関して分化能の検討を行う。
|
Causes of Carryover |
研究の情報収集の為に参加する予定であった国際学会がタイのテロにより渡航を自粛した為。 当初予定していた細胞や使用する道具等を研究室内で調達できた為。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は海外学会への参加、及び、再度検討を行うための材料の調達が必要であるため、予定通り使用する。
|