2020 Fiscal Year Research-status Report
メタボリックシンドローム有病者における歯周病と認知症の関連
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15K20640
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
皆川 久美子 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (30749990)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 抑うつ / 高齢者 / メタボリックシンドローム |
Outline of Annual Research Achievements |
メタボリックシンドローム有病者における、残存歯の本数と抑うつ状態の関連について、以下のように報告する準備を行った。 魚沼コホート研究のベースライン調査において、身体検査値と血液検査値全てのデータが揃っている65歳以上の2,250名(男性1,219名・女性1,031名)を解析対象とした。心の健康状態については、次世代コホート研究の質問紙調査においても使用された「最近1週間の体と心の状態」の11項目の質問の合計値(本研究における最小値11点、最大値38点、平均16.2点)から、中央値で対象者を「健康(11~16点)」「不健康(17点~38点)」の2つのグループに分類した。現在歯数を独立変数、心と体の健康状態を従属変数とし、収入、喫煙、睡眠状態、年齢、学歴、性別および生きがい感を共変量として、メタボリックシンドローム有病者、非有病者に分けてロジスティック回帰分析を用いて解析した。 全対象者中、メタボリックシンドロームと定義されたのは434名(24.6%)であったが、心と身体の健康状態が「不健康」と分類されたのは、20本以上の歯を持つ者で95名(40.4%)、19本以下の者で105名(52.8%)であった。ロジスティック回帰分析の結果、メタボリックシンドローム有病者において、現在歯数19本以下の者は、20本以上の者と比較して、心と体の健康状態が悪い者の割合が有意に高かった(オッズ比=1.77、95%CI=1.71 -2.69、p=0.007)。これにより、65歳以上のメタボリックシンドローム有病者において、現在歯数と心の健康状態に関連があることが示唆された。 以上の結果について、2021年5月に開催される口腔衛生学会にてポスター発表を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2度の産休、育休を取得したことから、研究が途中で中断したため。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた結果について、論文の完成を目指し、投稿を行っていく。
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Causes of Carryover |
研究の遅れのため研究期間を更に1年延長させてもらった。次年度、助成金は論文投稿費用に用いる予定である。
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Research Products
(1 results)