2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a program to improve respite management ability to support home care in the disaster area
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15K20658
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Research Institution | Yamagata Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
高橋 葉子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 客員研究員 (20625016)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 訪問看護 / 家族看護 / 精神看護 / コンサルテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
在宅医療の質をより良くするためには、介護にあたる家族が効果的にレスパイトを行い、メンタルヘルスを良好な状態にすることが重要である。しかし、在宅領域では家族の精神的な問題が浮上しても、気軽に相談するシステムがなく、対応に苦慮する状況が生まれていることが、前年度までに明らかになった。そこで、在宅看護におけるコンサルテーションシステム開発を試みた。まず、訪問看護師からみた在宅看護の家族に対する精神的ケアの困難や課題を明らかにするため、フォーカス・グループインタビューを実施した。18名の訪問看護師に家族に対するメンタルヘルス上の困難や課題について語ってもらった。インタビュー内容はICレコーダーにて録音し、逐語録を作成し質的に分析した。結果として、訪問看護師からみた在宅看護の対象者及び家族のメンタルヘルス上の困難や課題として【家族が攻撃的で訪問看護師が脅かされる】【要求が細かく執拗な家族への対応】【訪問看護ステーションへの頻回な電話対応】【精神科的アセスメントの難しさ】【精神科未受診だが精神科的対応が必要な家族への対応】【家族と患者本人の関係性が悪く板挟みにあう】【在宅医療を継続するかの意思決定支援の難しさ】【家族システムにどこまで踏み込むかの線引きが難しい】【家族と医師の間で意見が割れ板挟みにあう】【身体科の往診医に精神的な問題を相談できない】【対応するにあたっての訪問看護師のマンパワー不足】【医療機関や行政との連携困難】【精神科的問題を専門家に相談する機会がない】等があげられた。考察として、在宅看護において家族の精神的問題に対するコンサルテーションシステムに対し一定のニーズがあることが示唆された。そこで、オンラインによる遠隔での事例相談会を実施した。地域でのCOVID-19の急増と時期が重なったこともあり参加者は少なかったが、少人数で話しやすく、気軽に相談できる点には好評を得た。
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Research Products
(1 results)