2015 Fiscal Year Research-status Report
看護理工学的手法を用いた肥満者の皮膚アセスメントにおける客観的パラメータの探求
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15K20665
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松本 勝 金沢大学, 保健学系, 助教 (40751904)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 真皮構造 / 肥満者 / 皮膚アセスメント / 超音波診断装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
肥満者・過体重者において真皮層の構造に変化が引き起こされることが明らかにされてきた。本研究では、看護理工学的手法を用いた肥満者・過体重者の皮膚のアセスメントにおける客観的パラメータを探求する。本研究の具体的な目的は、①超音波診断装置にて観察する皮膚構造パラメータと実際の皮膚組織との比較により超音波画像による皮膚構造解析の妥当性を検証すること、②超音波画像のキャリブレーション機器を作成することにより、皮膚構造パラメータの信頼性を担保すること、③非侵襲的方法を用いて肥満・過体重者の皮膚内部の生化学的反応のアセスメントを行うこと、④肥満・過体重者の皮膚において皮膚構造と皮膚生理機能のパラメータとの関連を明らかにし、スキンケアの必要性を検証すること、の4つである。 目的①に対して、ヒト皮膚組織画像と同一部位における超音波画像のデータ収集を行った。今後双方の画像の比較を行うことで、真皮エコー画像と実際の真皮組織像とのマッチングを行い、妥当性検証を行うことが出来ると考える。目的②に対して、超音波画像のキャリブレーションを行うためのゲルパッドを試作した。ゲルパッドの使用によりプローブの違いによる真皮エコー輝度の誤差を小さくすることが可能であり、皮膚構造パラメータの信頼性を担保することにつながると考える。目的③・④に対し、肥満者・過体重者を対象とした調査を開始し、15名のデータ収集を終えた。次年度以降対象者を増やして継続する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
それぞれの目的に対して、平成27年度は概ね計画通りに実行をすることができた。しかし平成27年度研究対象者としてリクルート予定であった人数には達しておらず、やや遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に収集したデータの解析を進めるとともに、ヒトにおける横断調査を継続して行う。肥満者・過体重者のリクルートを継続して行い、対象者数を増やす予定である。
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Causes of Carryover |
当初計画の健康成人での調査実施について、リクルート予定の人数に達しなかったため、実験関連の消耗品や謝金について未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度の未使用額については、引き続き平成28年度中に、資料の整理・データ解析のための協力を得て計画を遂行する必要があるため、謝金として支払いする予定である。
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Research Products
(2 results)