2016 Fiscal Year Research-status Report
看護理工学的手法を用いた肥満者の皮膚アセスメントにおける客観的パラメータの探求
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15K20665
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松本 勝 金沢大学, 保健学系, 助教 (40751904)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 超音波診断装置 / 真皮構造 / ファントム / 肥満者 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度はまずエコー輝度の標準化を行うためのゲルパッドの作成を行った。 これまで我々が真皮構造のアセスメントに使用してきた高周波エコーは、使用するプローブにより画像に現れるエコー輝度に誤差が生じる。そのため今後他施設調査等で異なるプローブで取得した画像を比較するためには、標準化を行い画像取得する必要があった。そこで20MHzのプローブを有する高周波エコー2台(AとB)を使用し健康成人の前腕一部位で画像を取得した。真皮下層のエコー輝度をファントムのエコー輝度で除した数値を輝度比として算出した。ファントムとしてグレインを含有させたシリコンパッドを作成し使用した。 エコーAB間の真皮エコー輝度の誤差、輝度比の誤差を算出した。エコーAおよびエコーBにおける真皮エコー輝度はそれぞれ27.3±2.7%, 44.6±4.0%であり、有意差があった(p<0.001)。また、エコーAおよびエコーBにおける輝度比はそれぞれ4.1±0.5%、5.0±0.4%であり、有意差があった(p=0.01)。エコーAB間の真皮エコー輝度の誤差は38.6%、輝度比の誤差は18.2%であった。ゲルパッド使用による輝度比の誤差が真皮エコー輝度の誤差より低値であったことから、輝度比を算出することで標準化を行うことが出来る可能性があると考える。 ヒトにおける横断調査については平成28年度でデータ収集を概ね終えることができた。今後は引き続きデータ解析を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた調査を概ね滞りなく遂行できたと考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、引き続き調査の続行とサンプル回収を可能な限り実施し、適宜分析を進める。
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Causes of Carryover |
平成28年度3月に投稿する予定であった英語論文の作成が平成29年度4月までかかり、平成28年度分の英文校正費用の支出が見送りとなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度の未使用額については、引き続き平成29年度中に、論文作成のための費用として支払いする予定である。平成29年度は調査継続及びサンプルの処理、データ解析のための消耗品費、研究打ち合わせ及び情報収集、成果報告のための旅費、論文作成費を主として支払いする予定である。
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Research Products
(13 results)