2015 Fiscal Year Research-status Report
臨床現場の活用事例にもとづいた体温・循環調節の看護技術教材の開発
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15K20671
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
渡邉 惠 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (40719499)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 体温・循環の調節 / 看護用具 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人間の基本的ニーズである体温・循環調節の援助に焦点を当て、臨床における看護用具の使用状況を明らかにし、臨床現場の活用事例に基づいた技術教育のありかたを検討することを目的としている。 平成27年度は体温・循環の調節を目的とした看護用具(バイタルサイン測定、寝床環境、罨法)に関する文献・書籍の内容の検討を行い、臨床での現状と看護基礎教育の現場における課題の把握に努めた。 さらに研究者の所属する研究会に参加している看護師の協力を得て、実際に病棟で使用している看護用具の活用状況についてインタビュー調査を行った。各看護領域や診療科の特徴を踏まえ、異なる病院に勤務する臨床経験3年以上の看護師10名を対象とし、勤務する病棟の診療科と入院患者の特徴、体温・循環の調節に用いる看護用具とその使用目的、方法、看護基礎教育に対する意見等を調査した。 臨床現場では電子血圧計や電気毛布など、電子化された看護用具が増えており、その使用方法や使用上の留意点に関する教育の強化が必要であることがわかった。一方で、水銀血圧計や熱湯を使った温罨法など伝統的な看護用具は廃止傾向であることが分かった。また、氷枕・氷嚢などの罨法用具を局所の炎症や疼痛緩和に活用している事例もあり、基礎教育と応用教育の整理の必要性が示唆された。 現在、インタビュー調査の結果をもとに、調査票を作成している。平成28年度は全国1000施設を対象とした調査研究を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インタビュー調査は平成27年7月~9月に10名実施し、結果の分析は平成28年2月までに概ね終了した。現在、全国調査のための調査票案を作成している。平成28年6月までにプレテストを行い、調査票を完成させる予定で進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究者の所属する研究会に参加している看護師の協力を得て平成28年6月までに調査票の完成を目指す予定である。調査項目の妥当性及び回答しやすさに対する意見を得て、調査内容、選択肢や自由記述欄の構成等について再検討・修正し、精度を高めていきたい。 調査票配布の対象となる1000施設のリストアップと封筒類の作成は完成している。平成28年7月には全国1000施設に調査票を配布・回収し、速やかに分析作業に入れるよう、調整を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
概ね予定通りに使用できた。業務と重なり、予定していた学術集会への参加が出来ないことがあったが、必要な物品費の執行すべてはできた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は概ね予定通りに使用できたと考えている。次年度使用額は1万円未満であり、平成28年度も予定通りの研究を進めていくことで使用可能かと考える。
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