2018 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of Evidence for the most suitable Position to Perform Excretion on a Bed
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15K20682
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
青木 紀子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50514428)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 床上排泄 / 排泄援助 / 排泄姿勢 / 腹部表面筋電図 / 看護技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
差し込み便器を挿入した時の安楽で腹圧がかかりやすい床上排泄姿勢を、安定感や痛みという自覚的な評価と、腹部表面筋電図という生理学的な評価より明確にすることを目的にデータ収集を行った。健康な大学生30名に対して、ポータブルトイレでの前傾座位、後傾座位、側臥位、臥位で差し込み便器を挿入し上半身挙上角度を0度、19度、38度、57度、75度に変化させた体位と下肢の位置、腹部の状態を組み合わせて19通りの測定体位を指定し、各体位における上腹部、側腹部、臍部、下腹部の4か所の腹部表面筋電図、「痛み」「安定感」「腹圧のかけやすさ」という自覚的な評価をVASで測定した。その結果、19通りの測定体位において腹部表面筋電図に有意差は見られず、座位、側臥位、差し込み便器を挿入して上半身挙上角度を変化させた体位どれにおいても、腹圧のかかり方に違いがないことが分かった。座位と側臥位を除くベッド挙上角度の違いによる腹部表面筋電図の有意差も見られなかった。ベッドの挙上角度別の痛みについて検討し有意差があった。75度、57度、38度、19度、0度の順に痛みは弱くなった。ベッドの挙上角度の違いにより安定感に有意差が見られた。75度、57度、38度、19度、0度の順に安定感が良かった。ベッド挙上角度の違いにより腹圧のかけやすさに有意差が見られた。0度、38度、19度、57度、75度の順に腹圧はかけやすかった。「痛み」と「安定感」は強い負の相関があった。痛みがあると安定感はよくなく痛みが弱いと安定感はよい。「痛み」と「腹圧のかけやすさ」も強い負の相関があった。痛みがあると腹圧はかかりにくく、痛みが弱いと腹圧は強くかかる。「安定感」と「腹圧のかけやすさ」は強い正の相関があった。安定感があると腹圧はかけやすく、安定感が悪いと腹圧はかけにくい。
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