2017 Fiscal Year Annual Research Report
Work-life balance among nurses
Project/Area Number |
15K20685
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
竹内 朋子 東京医療保健大学, 看護学部, 准教授 (70636167)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 看護師 / ワーク・ライフ・バランス / 労働条件 |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】日本の看護師に対する現行のワーク・ライフ・バランス(work-life balance:以下WLB)施策は、出産・育児支援を中心として家族役割のある者の福利が最優先されており、単身看護師(母親・妻役割のない看護師)に業務等の皺寄せが生じている可能性があった。 【目的】本研究は単身看護師のWLB実現度および単身看護師の労働条件の現状を明らかにすることを目的とした。 【方法】病院に勤務する女性看護師15,025名を対象に、無記名自己記入式質問紙調査を実施した。 【結果】単身看護師を非単身看護師と比較した結果、単身看護師は「WLB満足度」が有意に低かった(p<0.001)。また、心身のストレス反応(抑うつ度および身体的疲労度)は単身看護師が有意に強かった(いずれもp<0.001)。さらに、労働条件について比較した結果、単身看護師は非単身看護師よりも日勤回数、日勤時間数、日勤残業時間数、夜勤回数、夜勤時間数、夜勤残業時間数の全ての条件が有意に多かった(全てp<0.001)。 【考察】単身看護師は、より過重な労働条件を強いられ、心身共に疲弊しており、WLBを実現しにくい現状にあることが示された。今後の看護組織においては、働く者全ての福利厚生を目指すWLB本来の理念に立ち返り、家庭役割のある看護師だけでなく、単身看護師のニードも考慮した包括的なWLB施策を整備していく必要があることが示唆された。
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