2015 Fiscal Year Research-status Report
協調性の高い日本人糖尿病患者に有効な療養指導方法の開発と有効性の検証研究
Project/Area Number |
15K20698
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池田 香織 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10706716)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 療養 / 心理 / 指導 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、27年度に糖尿病患者において効果的な療養戦略の抽出を行い、28年度にそれを踏まえた療養指導手法の確立を行う予定である。そこでまず、心理学研究者、看護師、栄養師を含めた研究チームを組織し、療養指導の効果とその限界について検討を行った。従来の指導手法とは異なる新たな視点で、理論的基盤をふまえた指導戦略が求められている。27年度中に指導戦略の方向性をしぼっておくことが非常に重要である。そこで、我々がこれまでに蓄積してきた日米の糖尿病患者における質問紙調査データを分析し、協調性や心のつながり、糖尿病負担感、自尊心などが留意すべき側面であることを確認した。これに加えて、新たな指標として、ニート引きこもり尺度についても検討した。ニート引きこもり尺度は、実際に引きこもっている人のみならず、社会に適応しているように見える人においても、周囲との関係性の持ち方などを評価することが可能である。そこで、介入研究のための予備的調査として、日本人糖尿病患者200名に対する質問紙調査を計画した。・セルフケア行動評価尺度・ニート引きこもり尺度・サポート尺度・独立性協調性尺度・協調的幸福感・可塑性認知・糖尿病負担感・行動抑制系行動賦活系尺度を測定し、負担感を増すことなく、幸福感を高め、療養を成功させるための鍵となる要因を同定し、介入手法開発の基礎資料を得るための重要な調査である。京都大学医の倫理委員会の承認を受けたため、すぐに実施できる状況が整った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本課題では効果的な療養戦略を開発することが目的であるため、28年度に介入研究を実施する予定であるが、介入方法とそのよりどころとなる理論的基盤が重要である。糖尿病の療養は多職種からなるチームでサポートすることが有用であるため、本研究でも多職種の研究者で議論や予備的調査を実施することが必要と判断した。予備的調査はすぐにでも開始できるところまで進んだため、28年度はすみやかに予備的調査と介入研究の計画・実施に進むことができる。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙調査を実施する準備は整ったため、28年度にはすみやかに実施し、介入研究に移る予定である。
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[Journal Article] Changes in Energy Metabolism After Continuous Positive Airway Pressure for Obstructive Sleep Apnea.2016
Author(s)
Tachikawa R, Ikeda K, Minami T, Matsumoto T, Hamada S, Murase K, Tanizawa K, Inouchi M, Oga T, Akamizu T, Mishima M, Chin K.
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Journal Title
Am J Respir Crit Care Med
Volume: 未定
Pages: 未定
DOI
Peer Reviewed
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