2018 Fiscal Year Annual Research Report
Changes in maternal identity and care needs from the birth of a mother of a premature infant to one year after the NICU discharge of the infant
Project/Area Number |
15K20728
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
深澤 友子 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (80632843)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 早産児 / 周産期メンタルヘルス / 出産体験 / 母親意識 / 産後うつ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は昨年度に引き続き、早期産で児を出産した母親の出産体験の内容を明らかにすることを目的に研究を行った。妊娠28週で前期破水のため緊急帝王切開で出産した母親1名を対象に、産褥5日目に半構成的面接を行った。母親から語られた出産体験の内容を、内容分析の手法を用いて分析した。その結果、【先の見えない安静はつらく感じる体験】,【想定外の出産に恐怖と不安を感じる体験】,【赤ちゃんが外に出た感覚がなく母親になった実感がわかない体験】,【児の健康状態が常に気になり一喜一憂する体験】,【早産したことの自責感と母乳が出るか不安を感じる体験】,【陣痛を経験し赤ちゃんが自らの力で出てこようとする不思議さを感じる体験】,【医療者の適切な説明と関わりで出産の心構えと安心感を得られる体験】を含む9つの体験が明らかになった。 早産が予測される母親に対しては、母親のその時々の思いに沿った医療者からの的確で丁寧な関わりによって、急な出産であっても、母親の心構えや安心感につながっていたことが明らかになった。また、先行研究と同様に、本研究でも母親になった実感のなさや、児への自責感が明らかになった。早産児の母親に対しては、出産時の丁寧な関わりだけでなく、産後においては、出産体験の振り返りの支援および、産後うつ状態がないか継続的に見守り関わっていく必要性が示唆された。
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