2015 Fiscal Year Research-status Report
初めて親となる男性の父親役割獲得を促進する出生前看護介入プログラムの開発
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15K20735
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
荒川 亜希子 (森田亜希子) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (10402629)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 父親役割 / 役割獲得 / 妊娠期 / 看護介入 / 父性意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、初めて親となる男性の父親役割獲得を促進する出生前看護介入プログラムを創出し、親となる男性に看護介入を行い、その効果を検証することで、妥当性・臨床応用性を高めた看護介入プログラムを開発することを目的に調査を行っている。 今年度は、まず看護介入プログラムの基盤となる概念枠組みを創出するために、国内外の研究論文を収集し、さらに専門書の内容を熟読し検討した。文献の抽出は、医学中央雑誌、CINAHL,MEDLINEを利用した。文献検討時のキーワードは、「父親役割」、「妊娠期」、「看護介入」、「親となる男性の体験」、「父性意識」等である。さらに看護介入評価を行うための文献についても検討し、「育児ストレス」、「夫婦関係満足」等をキーワードとして検索した。そして収集した文献の全文を熟読し、一覧表に整理した。整理した既存の結果等から、看護介入の概念枠組みを文章化するとともに図表化しているところである。加えて、看護の方向性(具体的な看護目標と、看護目標に沿った看護介入方法や看護介入時期)について検討している。また、テーマに基づいて必要な研究論文を追加収集し、熟読し分析をしているところである。 (今年度は7月より育児休暇取得のため、平成27年4月から6月までの研究実績の概要である)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は7月より育児休暇取得のため、4月から6月の進捗状況を評価した。看護介入の概念枠組みを作成するための文献収集と検討の状況は、研究を行った期間においては計画通り進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
創出した概念枠組みに基づき、出生前の父親役割獲得に向けた最終看護目標を明確にし、それが達成されるための具体的な看護介入目標を設定する。さらに看護介入方法、看護介入時期を綿密に検討して設定する。立案した概念枠組みと看護介入目標、看護介入方法、看護介入評価指標等について、母性看護学の専門家からコンサルテーションを受け妥当性を検討し、看護介入プログラムの原案を作成する。 その後、倫理委員会の承認を得てから、介入群及び非介入群への調査を行う。介入群へは看護介入プログラムに基づき、看護介入面接を行う。看護介入プログラムの効果検証に関するデータ収集を行い、データ分析を行う。さらに質問紙調査から介入群と非介入群を比較し、看護介入の効果を検討する。分析の各段階において母性看護学の専門家からスーパーバイズを受け信頼性、妥当性を高めることに努める。交換検証を行い整理した看護介入プログラムの内容妥当性や臨床応用性について専門家会議を開催して意見を聴取し、看護介入プログラムの最終版を作成する。
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Causes of Carryover |
7月より育児休暇取得のため、研究計画を翌年度以降に繰り越したことにより次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
看護介入プログラムの概念枠組みを創出するための文献収集費用・図書代、印刷費、最新の知見を得るための学術集会の参加費・旅費に使用する。また母性看護学専門家からスーパーバイスを受けるための旅費として使用する。 加えて、看護介入時に使用するポートフォリオの印刷費、研究参加者(パイロットスタディ)への謝礼品費用、質問紙郵送代、面接内容を録音するICレコーダー、研究参加者の記述したパタニティポートフォリオをコピーに利用する予定である。
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