2016 Fiscal Year Research-status Report
初めて親となる男性の父親役割獲得を促進する出生前看護介入プログラムの開発
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15K20735
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
荒川 亜希子 (森田亜希子) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (10402629)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 父親役割 / 役割獲得 / 妊娠期 / 看護介入 / 父性意識 / 夫婦関係 / 産後うつ / 育児ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、初めて親となる男性の父親役割獲得を促進する出生前看護介入プログラムを創出し、親となる男性に看護介入を行い、その効果を非介入群と比較し、検証することで、妥当性・臨床応用性を高めた看護介入プログラムを開発することを目的としている。 平成28年度は、これまでに収集・整理した文献等から看護介入の概念枠組みを文章化し、看護の方向性(具体的な看護目標、看護目標に沿った看護介入方法や看護介入時期)、調査手順、分析方法、評価方法、倫理的配慮について原案を作成した。その原案について、母性看護学の専門家からスーパーバイズを受け、修正し、最終的な看護介入プログラム案を作成した。この看護介入プログラム案に基づいた研究計画書を倫理委員会に提出し、承認を得た。 倫理委員会承認後、まず非介入群に対するアンケート調査を開始した。2か所の施設の両親学級及び産婦人科外来にて依頼を開始したが、対象者数をさらに集めるため、さらに1か所追加して施設の両親学級にて対象者募集を開始した。現在48名の方に依頼し同意を得て、第1回目(妊娠期)アンケートが回収できたのが33名、そのうち2回目(産後2か月)アンケートまで回収を終了したのが12名である。まだ産後2か月になっていない対象者にいるため、産後2か月アンケートの配布は継続している。 <平成28年度は育児休暇を取得していたため、平成28年10月から平成29年3月までの6か月間の研究実績の概要である>
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は10月から育児休暇より復職したため、平成28年10月から平成29年3月までの進捗状況を評価した。 倫理委員会に研究計画書を提出し、承認を得て、非介入群に対して概ね予定していた人数に調査依頼をすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
非介入群に関しては、最終アンケート回収が目標達成数に達しない場合は、引き続き対象者を募集する。 平成29年度は介入に際してプレテストを行い、評価する。評価については、母性看護学の専門家から助言をいただき、看護介入方法を修正する。 その後、介入群の募集を開始する。まずは施設へ対象者募集の依頼する。対象者を募集し、対象者が集まったら介入を開始する。対象者には介入前のアンケートならびにインタビュー調査(介入後1週間後)を行う。データ入力・分析は、データ収集と並行して行う。 アンケート調査から介入群と非介入群を比較し、看護介入の効果を検討する。分析の各段階において、母性看護学の専門家からスーパーバイズを受け、信頼性、妥当性を高めることに務める。効果検証を行い、看護介入プログラムの内容妥当性や臨床応用性について、専門家会議を開催して意見を聴取し、看護介入プログラムの最終版を作成する。
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Causes of Carryover |
平成28年度は、10月に育児休暇より復職したため、平成28年10月から平成29年3月までの6か月間の研究実績であったため、研究計画を次年度以降に繰り越したことにより次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
非介入群へのアンケート調査のための質問紙郵送代、謝礼。介入群に対する両親学級に必要な物品、面接時のICレコーダー、面接内容を逐語録におこすための業者委託費、対象者に沐浴演習前のデモンストレーションとして見せる沐浴ビデオの作成費、謝礼、質問紙郵送代等に使用する予定である。また、最新の知見を得るための学術集会の参加費・旅費、さらに母性看護学専門家からスーパーバイズを受けるための旅費として使用する。
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