2021 Fiscal Year Annual Research Report
Prenatal intervention program for Japanese first-time fathers to adapt to the paternal role
Project/Area Number |
15K20735
|
Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
荒川 亜希子 (森田亜希子) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (10402629)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 父親役割 / 出生前教育 / 看護介入 / 母親役割 / 産後うつ / 夫婦関係 / 育児ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、父親が親役割に適応するための、児の出生前に父親としての自己像を形成することに焦点を当てた、出生前看護介入プログラムを開発することであった。 研究デザインは混合研究法を用いた縦断的準実験研究とした。研究対象者は日本人男性で、妻の妊娠経過が正常である等の条件を満たし、研究協力の同意が得られた夫婦10組の介入群と31組の対照群であった。介入群へ実施する考案した看護介入プログラムは研究者が独自に作成したパタニティポートフォリオを使用し、自分なりの父親役割行動を具体的にするための産後の生活に関する説明や沐浴体験等の出生前教育であり、妻が妊娠後期の時期に1回行った。考案した看護介入プログラムの効果は、エジンバラ産後うつ病自己評価票(EPDS)、夫婦関係満足度(QMI)、育児ストレス(PSI-SF)の3つのアウトカムに関する2群間の比較により量的に検討した。さらに、介入の効果を質的に検討するために、介入群に対して児の出生前後に半構造的面接を行い、出生前は看護介入により具体的となった自分なりの父親役割行動と父親としての自己像形成につながったと評価した看護介入の内容を、また産後2か月時は父親役割行動の実際と出生前に父親としての自己像形成につながったと評価した看護介入の内容を収集した。 看護介入プログラムの効果を2群間で比較した結果、 EPDS、QMI、PSI-SFの全てのアウトカムにおいて有意差は認められなかった。しかし、介入群の父親から面接で得られたデータを質的・帰納的に分析した結果、出生前の面接データから6つの効果的な看護介入が、出生後の面接データから6つの効果的な看護介入が明らかとなった。またこの結果から看護介入目標が達成されていることを確認した。 以上の結果より、当初立案した看護介入プログラムを修正し、改良版看護介入プログラムを開発した。
|