2016 Fiscal Year Annual Research Report
Stress factors and difficulties associated with child care experienced by single mothers with pre-school children
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15K20738
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
佐々木 美果 長野県看護大学, 看護学部, 助教 (80620062)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | シングルマザー / 未就学児 / 育児ストレス / 蓄積疲労 |
Outline of Annual Research Achievements |
未就学児をもつシングルマザーの育児ストレスやそれらに影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的とし、1次調査ではA県の6市内に在住する未就学児をもつシングルマザーを対象に、育児ストレスおよび蓄積疲労についてのアンケート調査を行った。さらに2次調査として、1次調査でアンケート調査の協力に同意の得られたシングルマザーに対し、日常生活上で困難だと感じていることなどについての半構成的面接を行った。1次調査は統計学的分析を、2次調査はインタビュー内容を逐語録におこし質的帰納的に分析した。 未就学児をもつシングルマザーの育児ストレスは、非正規雇用、低収入、支援者がいないことで高かったが、育児ストレス因子はそれぞれの属性により異なっていた。さらに複数の育児ストレス因子と蓄積疲労には正の相関が認められ、支援者がいないことは蓄積疲労得点が高いことの要因となっていることが明らかとなった。また未就学児をもつシングルマザーは、【両親や周囲からの子育てに対する重圧】【シングルで子育てをすることによる子どもの成長への不安】【安心できる居場所の欠如】などの不安や困難を抱えており、金銭的および時間的に窮迫した状態であることが、【不適切な健康認識と対処】につながっていた。看護者は未就学児をもつシングルマザーの背景を把握し、どのような育児ストレス因子を抱えているのかを予測した上で、その育児ストレス因子が具体的にどのような生活上の困難や不安から生じているのかを確認していく必要がある。その上で適切な機関および専門職と連携し包括的に支援していくことが、未就学児をもつシングルマザーの育児ストレスの軽減や健康支援につながると考える。
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Research Products
(1 results)