2017 Fiscal Year Research-status Report
食物アレルギーを持つ乳幼児の親の療養行動を促進する看護支援プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
15K20743
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
加藤 依子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (80734764)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 食物アレルギー / 幼児 / 看護支援 / アレルギー外来 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,小児アレルギーエディケーター(以下,PAE:pediatric allergy educator とする)による食物アレルギー(以下,FA:food allergy とする)を持つ乳幼児の親の食物除去と除去解除の療養行動を促進する看護支援プログラムの開発と評価である.平成29年度の実績は以下の通りである. 【看護支援プログラムの開発のための準備】幼児期にある食物アレルギー児を育てる親の療養行動を促進する看護支援プログラムの開発の第一歩として,小児アレルギー外来を担当される看護師6名(総合病院、こども病院、診療所)を対象に,看護支援の現状と課題を明らかにするために,質問紙調査と面接調査を行った.食物アレルギー児を育てる親への看護支援の現状が,以下の通り明らかになった.食物アレルギーの基礎となる知識については,既存のリーフレットを活用して,正しい知識を普及するための取り組みを行っていた.特に,即時型食物アレルギーの症状出現時の対処では,携帯できるカードのサイズにした判断指標となる表を配布したり,エピペンを使用した後に対処行動の振り返りを行い,対処行動が適切に出来るように支援を行っていた.食物除去解除中の段階に入ると,原因食物の摂取量を正確に計測ができるように,スケールを準備することの重要性や,母親の調理技術を考慮して食べられる量相当の含有食品の表を配布して治療が継続できるように支援を行っていた.小児アレルギー外来を担当する看護師の看護支援の特徴では,食物アレルギー児を育てる親の力と心理状態を把握し、正しい情報を提供するために,既存のリーフレットを抜粋したり,緊張を強いられる食物除去の解除に取り組む母親を労い,称賛する姿勢が明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度に,看護支援プログラムを作成し評価を行う予定であった.しかし,研究対象施設からのデータの提供が困難になったため,研究計画の見直しが生じ,研究の遂行に時間を要した.見直し後は,食物アレルギー児の小児アレルギー外来を担当される看護師を対象に,食物経口負荷試験後の食物除去解除中における日常生活の注意点に関する看護支援の現状と課題を明らかにするために,面接前の事前調査と面接調査を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は,幼児期にある食物アレルギー児を育てる親の療養行動を促進する看護支援プログラムの開発の第一歩として,小児アレルギー外来を担当されている看護師の看護支援の実態と課題の結果を分析し,論文投稿の準備に充てたい.
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Causes of Carryover |
(理由)平成29年度の実施状況において,看護支援プログラムを作成し,評価を行う予定であった.しかし,研究対象施設からのデータの提供が困難になったため,研究計画の見直しが生じた. (使用計画)平成30年度は,平成29年度に聞き取り調査を実施した結果を分析し,論文投稿の準備に充てる.
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