2016 Fiscal Year Research-status Report
在宅認知症高齢者に対するテレビ電話を用いた回想法に関する研究
Project/Area Number |
15K20761
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
保利 美也子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (70547562)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、在宅で療養している認知症のある人とその介護者のリクルートを行った。本研究参加の基準はタブレット等簡単な機器を操作しテレビ電話の接続ができる人がいるご家庭で、認知症の方は内服治療を開始してから一定期間経過し、状態が安定していおり、テレビ電話を介したコミュニケーションが可能な方とした。そのような該当者を研究協力機関に依頼してリストアップしていただき、その中からランダムで参加者を選定し、本研究への参加を依頼し、同意が得られたご家庭に介入を行った。介入方法は、週1回30分のテレビ電話を用いた回想法の介入を8週間継続し、介入期間の前後で認知機能テストなどの測定を行った。対象者とその家族には介入期間開始前に面談し、対象者がどのような環境で過ごしてきたのかなどを聞き取りを行ってから回想法を実施した。回想の時期はご本人の子供の頃や青春時代、就職後数年や結婚・子育て期など、ご本人が楽しく過ごしてきた時期を中心に行ったが、戦争体験など、本人が自ら話す場合は辛くない範囲で傾聴しながらすすめた。本人が昔に過ごしていた場所付近やイメージ画像をテレビ電話を介して送信し、共有しながら会話をすすめるなど、インターネットならではの手法も取り入れた。今回の介入はテレビ電話で行うという非接触のものであったが、直接対面して行う回想法や、対象者の身体に接触して行う非薬物療法であるタクティールケアなどとも比較を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力施設の受け入れ態勢が整わず、受け入れ時期が延期されて行われた為、進行が滞り遅れが生じたので、研究機関を延長させた。
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度に遅れが生じた計画を今年度に確実に実施していく。介入結果の分析をすすめ、まとめていく。
|
Causes of Carryover |
研究に遅れが生じた為、本来行うべき分析・成果発表等に用いる予算が使用されないままとなった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初予定していた分析と成果発表の予算に充足させる。
|