2018 Fiscal Year Research-status Report
非がん高齢者の在宅看取りに向けた家族支援プログラムの開発と評価
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15K20767
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
岡崎 まどか 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (30737507)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者看護学 / 非がん / 家族 / 訪問看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、非がん高齢者と家族の意向の不一致な状況が起こった意思決定の内容、非がん高齢者の意向、家族の意向、意向の不一致に対する熟練訪問看護師の支援内容について、作成したインタビューガイドに基づき、9名の熟練訪問看護師にインタビュー調査を実施した。分析の結果、熟練訪問看護師は、非が ん高齢者の治療による回復が可能かどうか、今後の病状、予後を予測することが難しい現状の中で、非がん高齢者と家族へ、繰り返し、説明をしていた。不確定な要素が多いなかでの説明に対して、家族は、非がん高齢者の現状を認識することが難しく、熟練訪問看護師と家族の間に認識のズレが生じていた。それぞれの 意向を調整する上で、本人と家族が現状をどの程度、理解しているのかをアセスメントすることが支援の基盤となっていた。また、非がん高齢者本人の意思を確 認し、本人の意思を尊重することに重きを起きながら、家族と非がん高齢者の意向を調整し、お互いの妥協点を見出す支援を実施していた。非がん高齢者と家族 の双方が納得できる意思決定ができるように、熟練訪問看護師は中立的な立場を保ちつつ、信頼関係を構築していた。日々の看護実践において、非がん高齢者の 身体状態を把握し、今後起こりうるリスクを伝え、緊急時にはすぐに駆けつけ対応し、現状についてわかりやすく家族に説明することで、家族の信頼を獲得していた。 分析結果に基づき、非がん高齢者の在宅看取りに向けた家族支援プログラム案を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者が疾病に罹患し、長期間の療養をしなければならない状況が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
非がん高齢者の在宅看取りに向けた家族支援プログラムを作成し、実施する。
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Causes of Carryover |
おおむね計画通りに使用することができた。次年度の計画の通りに使用する。
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