2018 Fiscal Year Annual Research Report
Nursing support model construction for at-home elderly people at welfare shelter
Project/Area Number |
15K20784
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Research Institution | Kagoshima Immaculate Heart University |
Principal Investigator |
塩満 芳子 鹿児島純心女子大学, 看護栄養学部, 講師 (30609730)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 福祉避難所 / 看護支援 / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究計画としては、昨年度実施した郵送調査結果から『福祉避難所で行われた看護支援』の実態を分析し、さらにより具体的内容の聞き取りとしてインタビュー調査を行うことで、看護支援モデルを完成させることであった。 『福祉避難所で行われた看護支援』を分析した結果、東日本大震災では、福祉避難所として医療設備がなくバリアフリー化もされていない施設、あるいは高齢者入所施設のように最低限の設備が整った施設がその機能を果たし、そこでは看護師経験の無い保健師も多数看護支援を行っていた。高齢入所者に多くみられた疾患や症状の特徴としては、元々高齢者に多いものの他に災害の影響、集団での避難生活に支障があるもの、専門的看護支援が必要なものがあった。看護支援の特徴としては、基本的看護技術の提供とともに日常生活支援も多く、設備環境によっては医療的ケアも実践されており、その内容は多岐にわたっていた。今後福祉避難所で支援を行う看護職のスキルアップと看護支援以外の役割も果たせる人材育成の必要性が示唆された。 上記結果を踏まえ、6月~8月に合計6名の看護職を対象にインタビュー調査を実施した。6名の内訳としては、岩手県2名、宮城県2名、福島県2名であり、職種としては行政保健師2名、特別養護老人ホームの看護師2名、NPO法人の看護師2名であった。看護師か保健師か、さらには活動場所や被災状況によっても実践された看護支援の内容には違いが見られたが、多職種連携における橋渡しの役割や、専門職やそれ以外の人々を含めて避難所全体をマネジメントする役割、医療と生活の両面をアセスメントし予測予防する役割は、どの看護職も共通して実践していた。 これらの結果を統合し、看護支援モデルとして概要図を現在作成中である。
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