2016 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者の行動・心理症状改善に向けたアクションリサーチ
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15K20788
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
池俣 志帆 椙山女学園大学, 看護学部, 講師 (00527765)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 認知症高齢者 / アクションリサーチ / 漸進的筋弛緩法 |
Outline of Annual Research Achievements |
認知症高齢者施設における漸進的筋弛緩法の実施が、現場に定着するまでのプロセスを明らかにするため、アクションリサーチを行っている。職員へ半構造化面接(インタビュー)法を行い、漸進的筋弛緩法を継続して実施する中で気づいたことや感じたことを語ってもらった。得られたインタビュー内容から、逐語録をまとめ、カテゴリー化した。実施後1ヶ月頃では、「筋肉の緊張や弛緩動作の実施や説明の難しさ」、「忙しい時に実施することが困難」、「実施に消極的な職員の存在」、が見られたため、実施時間の調整や無理のない方法の提案、職員間のコミュニケーション不足の解消、実施への職員の負担感を解消できるような工夫、緊張や弛緩動作の実施が高齢者に伝わりやすいような説明の工夫、について考えた。実施後2ヶ月頃では、「実施を職員が業務として認識してしまっている事」、「他の職員による実施時の状況を参考にする事」、「介入前後での高齢者の変化が無いと感じる事」、が見られたため、職員へ実施についての思いを聞くことや、実施時の状況を職員間で情報共有できる方法の確認、実施で見られている高齢者の変化の確認、を行った。実施後3ヶ月頃では、「高齢者の参加を促すための工夫をしている事」、「実施による高齢者への良い変化を感じている事」、が見られたため、方法の工夫による高齢者に及ぼす影響や、高齢者に生じている変化、について考え、確認をした。実施後6ヶ月頃では、「高齢者間でのコミュニケーションが見られる事」、「職員と高齢者のコミュニケーションが増えた事」、「実施回数の増加」、「1日の生活の中に実施を組み込めている事」、が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集を終了し、分析を行っている段階であり計画通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
結果を基に、分析を進め学会発表や論文投稿を行っていく。また、今回の研究結果を基にどのような研究に発展させていくか、今後の方向性を明確にしていく。
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Causes of Carryover |
来年度の研究発表、論文投稿のために費用が必要であるため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会発表や学会誌への投稿のための論文作成を行っていく。
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Research Products
(2 results)