2017 Fiscal Year Research-status Report
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15K20796
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
中西 三春 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主席研究員 (40502315)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 認知症 / 行動心理症状 / 生活の質 / 心理社会的ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27・28年度の結果をもとに認知症ケアの実践モデルを整理して、看護・介護職員を対象とした認知症ケア研修プログラム(初案)を開発した。 参加同意を得られた居宅介護支援事業所、訪問看護ステーション、認知症対応型共同生活介護の看護・介護職員86名を対象として、2日間に渡る研修プログラムを試行した。またプログラム実施後の実践状況を把握するため、2か月後にフォローアップを実施した。認知症ケア研修およびフォローアップの開始直前に質問紙調査を行い、認知症ケアに対する対処可能感の変化を測定した。Sense of Competence in Dementia Care Staff(SCIDS)尺度日本語版の総得点は開始前よりも2か月後で有意に高く、より高い対処可能感を有していた(t (85) = 2.88, P = .005)。本プログラムが介護従事者の実践に対するスキル向上を達成したことが示唆された。 また介護従事者86名のケア提供を受けている利用者219名について、研修プログラム実施直後および6か月後における行動心理症状の頻度と重症度、痛み、抗精神病薬の有無に関する情報を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
認知症ケアの実践モデルが早期に整理できたため、介護・看護現場への導入を速やかに行い、実践モデルの従事者アウトカムに対する効果検証まで進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は実践モデルの導入による従事者アウトカムの向上を示すことができた。そこで今後は認知症を有する利用者の行動心理症状や痛み、抗精神病薬の処方の有無といったアウトカムに対するモデル導入の影響を分析するとともに、その結果をふまえて実践モデルの改訂を行う。
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Causes of Carryover |
実践モデルの導入として研修プログラムを試行するに際し、各事業所での実施ではなく合同開催としたこと、またそれにより質問紙調査を郵送配布・回収ではなく会場で同日配布・回収としたため、次年度使用額が生じた。 次年度は利用者アウトカムに関するベースラインと6か月後データの連結、解析、論文作成および実践モデルの改訂に使用する計画である。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Behavior management program: A cluster-randomized controlled trial of adaptation of the Swedish BPSD-registry to Japanese dementia care settings2017
Author(s)
Miharu Nakanishi, Atsushi Nishida, Yasuyuki Imai, Shintaro Inoue, Yukio Yukari, Chie Katayama, Yuki Miyamoto, Yumi Shindo, Hideki Ueno, Junishiro Toya, Yosuke Takano, Satoshi Usami, Tsukasa Sasaki
Organizer
Alzheimer’s Association International Conference 2017 (2017.07.18 London, the United Kingdom)
Int'l Joint Research