2015 Fiscal Year Research-status Report
連続体概念における発達障害児の多職種支援に向けた「気になる子ども」評価尺度の開発
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15K20809
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
大河内 彩子 (井出彩子) 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (70533074)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自閉症スペクトラム / 虐待 / デンタルネグレクト / 発達障害 / 多発齲蝕 / 多職種連携 / 親支援 / 概念分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.小児歯科外来従事者への対象の拡大 【目的】「気になる子ども」に対する支援技術や多職種連携上の課題を明らかにするため、障害や虐待等のスペシャルニーズの母子に対する評価・診療技術をもつ、小児歯科従事者を対象に加えた研究プロトコルを開発し、実施した。【方法】ハイブリッドモデルを用いた概念分析による「気になる子ども」の支援技術・連携上の課題の解明である。第1段階で既存文献から「気になる子ども」概念の作業的定義を明らかにした後、第2段階でA大学歯学部附属病院小児歯科外来でのフィールドワークを行い、第3段階でエキスパートインタビューを実施した。インタビューデータをグラウンデッドセオリー法により分析した。本研究は横浜市立大学大学院医学部倫理審査委員会および鶴見大学歯学部倫理審査委員会の承認を得た(承認番号A130926022;1303)。【結果】第1段階で得られた成果を深めるため、第2段階として平成27年2月から10月にフィールドワークを行った。第3段階としてにエキスパートにインタビューを実施した。面接対象者は、小児歯科従事者27名である。【考察】小児歯科外来従事者の気になる子どもへの気づきや対応方法を職場全体で共有する姿勢は、他の分野にとっても役立つものである。また、小児歯科外来従事者の認識する、連携の必要な相手は多岐にわたっていた。連携の難しさも認識されており、これらの課題を地域で子どもを見守る多職種・多機関および親と一緒に解決することが望まれる。 2.親支援技術の研修 「気になる子ども」の親に対する支援の必要性も喫緊の課題である。親支援技術トリプルP の研修に参加し、ファシリテータ資格を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
A大学附属病院での倫理審査を受け承認を得た。2015年2月-10月、A大学附属病院小児歯科外来での参与観察を実施した。個別面接を、小児歯科従事者27名に実施した。小児歯科外来従事者と共著で学会発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
小児歯科外来従事者の「気になる子ども」に関する概念分析を行う。その結果を研究者が既に明らかにしている、保健師・保育士の「気になる子ども」概念と統合する。さらに、これらの概念分析の結果に沿って、「気になる子ども」評価尺度の開発を行い、パイロットスタディを実施する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じないよう収支状況の把握に努めていたが、文献取り寄せ代金が当初予定と異なったため、結果として次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度分として請求する助成金と合わせて、物品費として適切に使用し、年度末に支出が発生した場合の金額の確認を徹底すると同時に、早目の経費執行を心がける。
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Research Products
(5 results)