2016 Fiscal Year Research-status Report
連続体概念における発達障害児の多職種支援に向けた「気になる子ども」評価尺度の開発
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15K20809
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
大河内 彩子 (井出彩子) 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (70533074)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 気になる子ども / 発達障害 / 虐待 / 多職種連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、発達障害児とは診断されないが、それに至る可能性あるいはその恐れのある子どもが支援の網から逃れることを防ぐために、このような子どもを支援の必要性をベースとして広範囲にスクリーニングする事の出来る「気になるこども」評価尺度を新たに作成し、その有効性を実証的に立証し、保健・医療・福祉・教育の協働を可能とするシステムの構築を検討することである。 平成28年度は、「気になる子ども」支援の一翼を担う、保育園看護職を対象とするインタビュー調査を行い、質的に分析を実施した。結果、保育園看護職は、看護専門職として早期からかつ継続した、児の発達に関するアセスメントを行い、保護者や保育士や関係機関と積極的に情報共有を行い、児や保護者に合った支援をチームとして行っていることを明らかにした。 今年度の実績の意義は、開発予定の尺度案に盛り込むべき、保育園看護職の「気になる子ども」に関するアセスメント視点の情報収集を現在保育園に勤務している看護職5名に対して行うことができた点である。「気になる子ども」の多職種支援においては、保育園は重要な機関の1つであり、既に実施している保育士調査に加えて、保育園看護職に対する調査も実施できたことは、多職種協働に資する尺度を作成する上でさらに看護職としての視点を加味できることにつながるものであり、意義が認められる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・気になる子どもの多職種連携に向けて、多様な職種からの情報収集が必要であったが、保育園看護職を新たに対象に加え、インタビュー調査を行うことができた。 ・当初想定していた、保健師・保育士に加えて、小児歯科医・小児歯科衛生士・保育園看護職に対する調査を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
・保健師・保育士・小児歯科医・小児歯科衛生士・保育園看護職に対するインタビュー調査から明らかになった、「気になる子ども」概念に基づき、「気になる子ども」スクリーニング尺度を開発する。
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Causes of Carryover |
調査対象を保健師・保育士から、より多職種を含めることを目指し、小児歯科外来従事者・保育園看護職をも含めるように変更したため、尺度案の項目の再検討が必要となり、「気になる子ども」評価尺度案に関するエキスパートインタビューを実施する時期を変更したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
29年度に実施する、「気になる子ども」評価尺度案に関するエキスパートインタビュー実施の際の印刷費・旅費に使用する。
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Research Products
(6 results)