2019 Fiscal Year Annual Research Report
The multidisciplinary assessment scale of children of concern based on the spectrum concept
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15K20809
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大河内 彩子 (井出彩子) 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (70533074)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 発達障害 / 虐待 / 気になる子ども / 尺度 / 支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
「気になる子ども」を評価・支援する保健・医療・福祉の専門職を対象に、これらの専門職における評価の質を査定し、改善していくために活用できる評価尺度を開発し、その信頼性・妥当性を検証することを目的として、調査を行った。熊本大学医学部倫理委員会の承認を得て実施した。 先行文献等から作成した「(暫定版)気になる子ども尺度」の内容妥当性、表面妥当性、項目の過不足や回答のしづらさについて、専門職を対象にインタビューを行い、その内容を質的に分析し、より妥当性の高い「(修正版)気になる子ども尺度」の作成へとつなげた。そして、第二段階の本調査では、対象者を拡大して無記名自記式質問紙調査を行い、統計学的解析により上記修正版尺度の信頼性と妥当性を検討した。本調査の対象は、5大都市圏を構成する北海道・東京都・神奈川県・愛知県・大阪府・兵庫県・福岡県内の保健所および保健センター(全数 346施設)、児童相談所(75施設)、保育園(104施設)の母子保健担当者とした。 上記の対象施設に送付し、193人から回答を得た。本調査における、気になる子どもの性別は男児が115名、女児が66名であり、最初に気になると思ったときの年齢は2歳10か月(0歳―16歳2か月)であった。気になる子どもと出会った場は、家庭訪問、転入時の引継ぎ、1歳6か月児健診、保育所、市町村保健センター、などが多かった。子どもの背景では発達障害(診断あり27名、診断なし35名)や知的障害等の子どもの因子に加えて、親や養育者の育児困難・貧困・孤立等の環境因子も多く該当した。子どもへの支援は育児支援や教室から福祉的な支援まで幅広く提供されており、多機関・職種連携が見られた。保育・教育施設との連携による児への支援は奏功しているが、保護者との関わりが課題として考えられていた。
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Research Products
(7 results)