2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of "Raising Grandchildren Support Program" to Enhance Child Care Support Ability of Grandparents
Project/Area Number |
15K20812
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
藤本 優子 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (10636616)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 孫育て / 子育て支援 / 支援プログラム / ニーズ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、「孫育て支援プログラム」の内容を精錬し実践につなげていくために、親向けに実施したアンケート調査から、親の持つ孫育てに対するニーズの構成概念を明らかにし、現場での適用について検討した。具体的には、以下の2点である。 1.親の持つ孫育てに対するニーズの構成概念の明確化 回収数872名(52.1%)、有効回答者742名のうち祖父母支援ありと回答した620名から、除外基準該当者を除く444名を分析対象とした。孫育てに関する知識・技術に対するニーズ20項目に対して最尤法による因子分析を行った。固有値の減衰状況と因子の解釈可能性から3因子解を採用し、再度、最尤法・Promax回転を行った。その結果、因子負荷量が.40に満たない2項目を削除し、再び最尤法・Promax回転を行った。回転前の3因子で18項目の全分散を説明する割合は、50.87%だった。第1因子は、日常的な世話や成長発達といった9項目で構成されていることから「科学的知見に基づき根拠づけられる日常の乳幼児の育児に関わる知識と技術」と命名した。第2因子は、育児の考え方や育児環境といった6項目で構成されており「孫と現代の親の育児に対する理解と共感を汲み取った相互の関係性に関わる知識と技術」とした。第3因子は、子どもの事故や病気に係る内容で構成されていることから「乳幼児期の健康危機管理に関わる知識と技術」と命名した。 2.現場での適用に向けた検討 公衆衛生看護学領域の研究者、小児看護領域の研究者、母子保健に精通した保健師らと、得られた知見をもとに支援プログラムについて検討を行った。支援プログラムの対象となる親子の属性等により、抽出されたニーズのうちどのニーズが高いかをアセスメントし、プログラムの内容を決定づけていく必要性が示唆された。今後、効果的な支援方法や媒体についてさらに研究を進める必要がある。
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