2016 Fiscal Year Research-status Report
療育機関を利用する発達障害児の母親のワーク・ライフ・バランス
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15K20813
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| Research Institution | Niimi College |
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Principal Investigator |
藤田 彩見 新見公立大学, 看護学部, 助手(移行) (00739998)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 発達障害児 / 母親 / 療育機関 / 援助要請 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、（1）平成27年度に実施した質問紙調査データの分析および（2）平成27年度に実施したインタビュー調査に基づく質問紙調査の準備を行った。
（1）働く母親の就労支援が進む一方、発達障害児の母親に対する就労支援は充分ではなく、養育を理由に就労できない、就労を断念するケースが少なくない。発達障害児の母親の就労と育児・家事状況のバランスを保つためには、母親が適切に他者に援助を求めることも必要である。そこで、本研究は、療育機関を利用する発達障害児の母親の就労継続を可能とするための基礎的資料とするため、平成27年度に実施した調査データに基づき、発達障害児の母親の援助要請の実態を明らかにすることとした。主な調査結果は以下の3点である。第1に、育児上の悩みの程度が高いにも関わらず、援助要請をしない、できない母親群が17.6%存在することが明らかとなった。第2に悩みの程度が高く援助要請をしない、できない母親群は他の群の母親と比べて育児ストレスが有意に高く、精神的健康が不良傾向にあった。第3に育児上の悩みの程度が高いにも関わらず援助要請が低い母親群と他の母親群との間には、母親の年齢、就労状況、学歴、世帯構成、児の年齢、児の療育利用形態との有意な関連は見られなかった。これらの結果から、発達障害児の母親の育児ストレスを軽減し、精神的健康を高めるためにも、援助要請を促進していく必要が示唆された。なお、本研究の結果の一部は第75回日本公衆衛生学会にてポスター発表した。
（2）前年度の療育機関を利用している幼児の母親を対象としたインタビュー調査の結果を踏まえ、幼児の母親を対象とした質問紙調査の準備に着手した。具体的には、ワーク・ライフ・バランス（WLB）や援助要請に関する理論や概念枠組みの検討、対象の選定、調査票の作成と倫理審査委員会受審に向けた研究計画書の作成を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
文献検討の結果、理論や概念枠組みの変更の必要が生じたため、研究の進捗に遅れが生じてしまっている。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究協力者のスーパーバイズを依頼し、次年度前半に質問紙調査を実施する予定である。
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| Causes of Carryover |
当初の研究計画を変更する必要性が生じ、計画通りの進捗とならなかった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
修正した研究計画に基づいて質問紙調査を行う予定としている。質問紙調査の実施が次年度となったため、調査にかかる費用（備品費、人件費、投稿費や旅費等）は次年度執行する予定である。
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