2016 Fiscal Year Research-status Report
妊婦および小児におけるインフルエンザワクチンの有効性・安全性評価
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15K20862
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小原 拓 東北大学, 大学病院, 准教授 (80612019)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 医薬品情報・安全性学 / 予防医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
宮城県岩沼市のスズキ記念病院で実施しているBOSHI研究、および宮城県内の環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の追加調査においては、研究対象者の診療録・妊婦健診情報・分娩記録等の収集が完了した。エコチル調査の追加調査対象者の追跡調査に関しては、6か月、12か月、18か月、42か月調査がそれぞれ、98.2%、96.0%、97.7%、88.7%、82.8%、66.1%と高い回収率で実施されている。 平成28年6月の時点で、宮城県白石市内の幼稚園・保育園・小学校に通園・通学中の児童2,524名を対象に、基礎特性、インフルエンザワクチン接種状況、インフルエンザ感染等に関する自記式質問票を配布し、1,979名から調査票を回収した(回収率:78.4%)。インフルエンザワクチン接種率は53.1%、インフルエンザウイルス感染率は31.2%であり、インフルエンザワクチン接種のインフルエンザウイルス感染に対する有効性は、1回接種では認められず、2回接種では33.5%(12.2-49.6%)であった。インフルエンザワクチン接種の安全性を評価した結果、接種後の副反応としては、ワクチン接種者における副反応としては、発赤が16.4%、腫脹が16.5%、しこりが8.3%、熱感が6.0%であった。平成27年度実施の調査との比較の結果、宮城県白石市内の児童における平成27-28年シーズンのインフルエンザ4価ワクチン接種の安全性・有効性は、平成26-27年シーズンのインフルエンザ3価ワクチン接種と同程度であったことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
宮城県岩沼市のスズキ記念病院で平成18年に開始されたBOSHI研究に関しては、医療機関スタッフとの密な連携が構築されており、対象者の情報収集を完了することができた。 宮城県内の環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の追加調査に関しては、高い追跡率を維持した状態で追跡調査が推進されている。 宮城県白石市の児童を対象とした調査に関しては、平成27年度と同様非常に高い回収率が得られており、本調査結果が高い外的妥当性を持って現場へフィードバック可能なものとなっている。医師会はもちろん、自治体・教育委員会・調査対象施設との良好な関係を構築されている。
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Strategy for Future Research Activity |
宮城県岩沼市のスズキ記念病院で実施しているBOSHI研究、および宮城県内の環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の追加調査に関しては、研究対象者の診療録・妊婦健診情報・分娩記録等の収集が完了したため、インフルエンザワクチン接種の有効性解析および妊婦のインフルエンザワクチン接種と児のインフルエンザ感染との関連に関する成果創出を鋭意進める。エコチル追加調査に関しては、全てのタイミングの追跡率が80%を超えるようリマインドも含め精力的に実施し、データクリーニングも完了させる。 児童を対象としたインフルエンザワクチン接種の有効性・安全性評価については、これまでの成果の学会発表および論文化を進める。また、安全性に関しては、PMDA副作用報告データベースに蓄積されているデータとの比較も行う。 上記で得られた結果について、調査協力者、自治体、医療機関等へのフィードバックを改めて行い、インフルエンザワクチン接種に関する正しい知識の普及・啓発にも貢献する。
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Causes of Carryover |
当初の執行計画通り執行している中で端数が生じたが、年度内に残金を執行する必要が生じなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度への繰越額は92,910円であり、当初の次年度執行計画の中で執行する予定である。
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[Journal Article] Drug Use before and during Pregnancy in Japan: The Japan Environment and Children’s Study2017
Author(s)
Hidekazu Nishigori, Taku Obara, Toshie Nishigori, Hirohito Metoki, Mami Ishikuro, Satoshi Mizuno, Kasumi Sakurai, Nozomi Tatsuta, Ichiko Nishijima, Ikuma Fujiwara, Takahiro Arima, Kunihiko Nakai, Nariyasu Mano, Shinichi Kuriyama, Nobuo Yaegashi and Japan Environment & Children’s Study Group
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Journal Title
Pharmacy
Volume: -
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed / Open Access