2015 Fiscal Year Research-status Report
近赤外線分光法を用いた心肺脳蘇生の新しい評価方法-簡易で非侵襲でリアルタイムに-
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15K20883
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小山 泰明 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (00445876)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脳組織酸素飽和度 / 心拍再開 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はブタ脳蘇生モデルを用いて、近赤外線分光法を用いたNIRO-Pulseによる脳血流変化と脳組織酸素飽和度の妥当性を検証し、臨床データと比較し心肺脳蘇生の新しい評価方法として確立することを目的とする。 <実験計画1:臨床におけるNIRO-Pulseでのデータ収集>計16症例の心肺停止患者のデータを収集した。TOIやSnO2が良値であれば心拍再開することができた。また心肺停止後にTOIやSnO2が良値で維持でき、人工心肺まで行い社会復帰した症例も経験した。計28症例のCAS/CEA施行患者のデータを収集した。内頚動脈は約6割を占めていた。 <予備実験:ブタ脳血流モデルの作成> ブタの全身麻酔下に気管挿管、動脈カテーテル、Swan-Ganzカテーテル挿入することは成功している。NIRO-Pulseのプローブの装着および測定、レーザードップラーの装着および脳血流の測定、脳組織酸素分圧測定器の挿入および測定は成功している。 <実験計画2:脳血流評価> ブタの脳血流が体重に対して小さく、NIRO-Pulseで測定したcHb波形の振幅も非常に小さく評価が難しいことが判明した。 <実験計画3:脳酸素化評価> 心原性心停止および低酸素性心停止となった際に、採血やTOI、脳組織酸素分圧の評価や心肺蘇生を行うことはできた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
<予備実験:ブタ脳血流モデルの作成>頭蓋内圧(ICP)モニターが挿入し測定することがまだできていない。 <実験計画2:脳血流評価> NIRO-Pulseで測定したcHb波形の振幅が非常に小さく、ICPを挿入して評価可能かを再検討必要であるため。 <実験計画3:脳酸素化評価> 心拍再開を成し得ていない。早急に蘇生行為などを改善して評価可能かを再検討する必要があるため。
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Strategy for Future Research Activity |
<予備実験:ブタ脳血流モデルの作成> 頭蓋内圧(ICP)モニターを挿入し測定する。 <実験計画1:臨床におけるNIRO-Pulseでのデータ収集>引き続きデータ収集を行う。またICU患者でもデータ収集を行う。 <実験計画2:脳血流評価>評価可能か再検討する。また昇圧薬を用いて血圧変動し波形観察が可能かを検討する。波形観察できない場合には、本計画は中止する。 <実験計画3:脳酸素化評価>心拍再開を成し得ていないが、再検討しても心拍再開を成し得ない場合は、心停止時間と各パラメーターとの関係を評価する。
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Causes of Carryover |
物品購入や動物購入に対して、平成27年度中に多く施行する予定であったが、年度末にかかってしまったため購入が遅延した。そのために次年度使用額が大きくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に動物実験に対して、物品購入や動物購入を行い実験を完結する。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] 2)初期波形 Asytole で1時間以上心肺蘇生を行い良好な脳組織酸素飽和度を呈し社会復帰した1例.2015
Author(s)
久後舟平,小山泰明,丸島愛樹,山崎裕一朗,萩谷圭一,榎本有希,宮顕,塩入瑛里子,秋山大樹,下條信威,河野了,水谷太郎.
Organizer
第43回日本救急医学会総会
Place of Presentation
東京国際フォーラム(東京都千代田区)
Year and Date
2015-10-21 – 2015-10-23
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