2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Preventive Intervention Model for International Students
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15K20893
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
鈴木 華子 立命館大学, 総合心理学部, 准教授 (00634627)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 留学生支援 / 予防的介入 / カウンセリング心理学 / 多文化間カウンセリング / ウェルビーイング / 質的調査 / レジリエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、急増している留学生のウェルビーイングを促進し、精神的・身体的健康を保ちながらの修学を支援するために、留学生が直面しやすい障壁やニーズを分析し、また、諸外国の予防的アプローチを使った支援の枠組みを参考にすることで、留学生を対象とした包括的な予防的心理援助モデルを構築することである。留学生が必要に応じて早期に相談資源や心理援助資源を利用し、健康的に修学できる大学環境の整備促進に寄与することを目標としている。 本年度、および研究期間全体を通じた研究成果は以下の通りである。1) 日本で学ぶ外国人留学生を対象として、渡日直後に直面する困難や文化変容、キャリアパスを明らかにするためのインタビュー調査を行った。参加者は全員大学院生、出身国はブラジル、インド、インドネシア、ソロモン諸島、ナイジェリア、中国等。10人分のインタビューの書き起こしを行い、分析を行ったところ、言語や衣食住に関する困難に直面することが多くあるが、家族や友人との連絡を通じてサポートを得る、運動をすることで気分転換を図る、また、前向きな気持ちに切り替える等、留学生本人が持ち合わせているネットワークやスキルを使い、それらの困難を乗り越えていることが判明した。2) 留学生を対象としたキャリア・デベロップメントに関する心理教育プログラムを授業の一環として開講したところ、ソーシャルネットワークの強化および多文化理解の促進に繋がることが判明した。 これらの結果から、今までの研究では留学生がストレスや困難に多く直面しながらも、支援資源を使用しないことが報告されていたが、ネットワークの強化や既存のネットワークの利用、気持ちの切り替えやサポート希求等のスキルの利用を通じて健康を保っていると思われる留学生も多く存在すること示唆された。今後は、留学生が持つレジリエンスについても検討していくことが重要と思われる。
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[Journal Article] Vocal aspect of social laughter in the virtual interaction2018
Author(s)
Shochi, T., Guerry, M., Suzuki, H., Kanzaki, M., Rouas, J.L., Nishida, T., & Ohmoto, Y.
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Journal Title
Working papers em Linguistica
Volume: 19
Pages: 54-77
Peer Reviewed / Open Access
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