2015 Fiscal Year Research-status Report
自己実現としてのライフスタイル・バランスとその向上要因の解明
Project/Area Number |
15K20938
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
高田 未里 大東文化大学, 経済学部, 講師 (60550788)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ライフスタイル・バランス / ワーク・ライフ・バランス / 自己実現 / 縦断調査 / インターネット調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、時間使用の理想と現実の一致から生活全体のバランスを把握するライフスタイル・バランスという概念に着目し、これと関連する社会経済的要因・心理的特性を明らかにすることを目的とし、縦断調査を行うものである。 平成27年11月に第1回調査を実施した。従来のワーク・ライフ・バランスとの比較を行うために、就労可能であるという点から学生を除く日本全国20歳~60歳の成人男女を対象とした。180万人のアンケートモニターを有するインターネット調査会社に委託をし、本研究の調査対象となるモニターに案内のメールを送信した。予算上、最大限であると考えられた2400名からの回答回収を目標とし、メール送信後4日後に予定数を上回ったため調査を終了した。調査票には、属性、現在および理想の生活スタイル(通勤、仕事、家事、家族の世話、運動、学習、地域活動、趣味、休養、睡眠時間、食事などに費やす時間)、各生活内容のとらえ方(仕事・義務・個人の活動)、職場環境、心理的健康指標、対処行動パターン、コントロール感などを含めた。なお、本研究内容に関して、大東文化大学スポーツ・健康科学部研究倫理審査委員会の承認を得た。 回答矛盾や不備などがみられた者を除外した結果、有効回答数は2820名となった。平均年齢39.6歳、男性46.6%、既婚50.9%、就労者72.5%であった。第1回調査よりライフスタイル・バランスの達成度と諸要因の関連を検討した結果、ライフスタイル・バランスの達成度が低い者の特徴として、求職者、休職者、介護を要する家族と同居している、首尾一貫感覚が低い、行動を放棄するストレス対処法の使用頻度が高い、否認や情動的サポートを活用するストレス対処法の使用頻度が低い、などが見受けられた(2016年7月第31回国際心理学会議にて発表予定)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第1回調査を予定通り平成27年秋に実施した。また、初期解析の結果も近く学会発表の予定であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通り、平成28年5月に第2回調査を、平成28年秋に第3回調査を実施する予定である。また、パネルデータより各要因の変化の関連を検討し、ライフスタイル・バランス向上のメカニズムを解明する。
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