2016 Fiscal Year Annual Research Report
Lifestyle balance as self-actualization
Project/Area Number |
15K20938
|
Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
高田 未里 大東文化大学, 経済学部, 講師 (60550788)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | ライフスタイル・バランス / ワーク・ライフ・バランス / 自己実現 / 縦断調査 / インターネット調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
ワーク・ライフ・バランス研究として、時間使用の理想と現実の一致から生活全体のバランスを把握するライフスタイル・バランスという概念に着目し、バランスそのものを客観的数値として把握可能なtime-use profileの適用および現状把握、他要因との関連について検討した。 インターネット調査会社の登録モニターのうち、学生を除く20歳から59歳の男女に層化無作為抽出を行い、協力を依頼した。平成27年11月に第1回調査を実施し、平成28年5月および平成28年11月に追跡調査を実施した。第1回調査では、回答矛盾や回答不備などがみられた者を除外した結果、有効回答数は2820名となった(有効回答率79.7%、平均年齢39.6 歳、男性46.6%、既婚50.9%、就労者72.5%)。追跡調査の有効回答数はそれぞれ1443名と970名であった。 time-use profileの使用により、間違いや矛盾、虚偽が著しく増加する可能性は低いと思われた。正規就業者は有償労働に、就学前児童の家庭内保育者は子どもの世話に、介護が必要な者と同居している者は介護に多くの時間を割き、休養や睡眠時間などの個人的な時間を満足に確保できていない現状が明らかとなった。ライフスタイル・バランスの達成度が特に低いのは、有償労働に就く意思をもつ休業中や求職者、介護のために個人的時間を削っている介護者であった。また、女性が家事・食事や身支度の時間を減らして学習や休養の時間を増やしたいと考えていること、未婚者が交際等の時間を減らして家事・介護・運動の時間を増やしたいと考えていることが明らかとなった。これまでの「仕事と家庭の二者関係」という視点によるバランス測定ではとらえきれていない点が明らかにされ、生活全体のバランスを把握するためにもtime-use profileによるライフスタイル・バランスの測定は有用であると考えられた。
|
Research Products
(1 results)