2016 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive whole genome sequence analysis using a long read sequencer for delineating molecular mechanism of neurological diseases
Project/Area Number |
15K20941
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石浦 浩之 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40632849)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 全ゲノム配列解析 / ハプロタイプ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はPacBioRSIIによるlong read sequencerを用いて、発症者1例の全ゲノム配列解析を行った。参照配列へのアラインメントを行い、ベースコールを行い、高精度に全ゲノム配列を解読を行うことができた。いくつかのrare variantsについて、今後は他症例でのシーケンス解析と、コントロールにおける検討を行っていく方針とした。 類似した臨床像を持つ別家系の症例について、高密度SNPタイピングデータから共通ハプロタイプを検出する試みも行ってみたが、疾患と関連するような共通ハプロタイプは認めなかった。発症者17名と対照者198名を用いてゲノムワイド関連解析も施行したが、共有ハプロタイプを示唆する、p値の低いSNPを検出することはできず、遺伝学的な異質性を示す結果と考えた。 共通ハプロタイプを抽出する方法に関しては、創始者ハプロタイプを持つような疾患については、非常に効率よく原因遺伝子を同定できる方法と考えられる。神経筋疾患においては、創始者効果を持つ疾患も数多く存在することがこれまでの研究により明らかとなっており、今後、他疾患へと積極的に応用することができると考えられた。また、本研究により、高精度な全ゲノム配列を解読する方法が確立され、short read sequencerだけでは解読困難な変異をも含めて、本方法を応用することで、幅広い疾患の病因解明に寄与するものと考えられた。
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