2016 Fiscal Year Annual Research Report
Photo-activatable PEG-Lipid surface for versatile and high-throughput patterning of multi-types of cells at single-cell resolution
Project/Area Number |
15K20963
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山平 真也 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任研究員 (70750652)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | PEG脂質 / ケージド化合物 / 多種細胞パターニング / 血中循環がん細胞 / 光応答性化合物 / 細胞センサ / 界面科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
複数種類の細胞を、種類ごとに望みの位置に配置する技術は、次世代の細胞研究において強力なツールとなる。そのような多種一細胞パターニングを可能とする分子として、PEG脂質の細胞固定化機能を余剰の光分解性脂質でケージングした光活性化PEG脂質を開発した。本研究では、その表面修飾条件の探索や、駆動原理の解明、有用性を示すアプリケーションの実施等を目的とした。 本年は、光活性化PEG脂質表面を用いて、様々な種類の細胞を一細胞単位で精密に、かつハイスループットに配置する技術の開発を試みた。まず、共焦点顕微鏡を用いたレーザー描画において、焦点を厳密に予測する方法を見出し、一細胞単位のレーザー描画を可能とした。さらにこれを、マイクロ流路系を用いた、迅速な複数種類パターニングシステムと組み合わせることにより、一細胞の解像度で7種の細胞集団を3時間以内にパターニングすることに成功した。また、リポソームを用いて本技術の解像度を評価したところ、1 μm以下であることが解った。 本技術を用いて、特定の化合物に応答して蛍光強度が向上するセンサ細胞を、複数種基板上に配置することにより、様々な化合物を高選択的に検出可能な集積化細胞センサチップを開発した。 最後に、本分子の駆動原理解明に関する実験を行った。分光学的手法や、水晶振動子を用いた定量的な表面解析を行ったところ、光照射前後で、予想された脂質の光分解を遥かに超える物質量が基板表面から消失していることが確認された。この結果から、PEG脂質のケージングは、基板に修飾されたPEG脂質を遊離のPEG脂質が覆い隠すことにより、細胞固定化が阻害されることが原因と考えられた。すなわち光照射後は、脂質の脱離により疎水性が低下するため、遊離のPEG脂質が基板より脱吸着し、基板に修飾されたPEG脂質が細胞と相互作用可能となると考えられた。
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[Journal Article] Selective intracellular vaporisation of antibody-conjugated phasechange nano-droplets in vitro2017
Author(s)
石島歩, 南畑孝介, 山口哲志, 山平真也, 市川瑠美, 小林英津子, 飯嶋麻里子, 柴崎芳一, 東隆, 長棟輝行, 佐久間一郎
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Journal Title
Sci. Rep.
Volume: 7
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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