2016 Fiscal Year Annual Research Report
Large-scale gas-liquid-solid multi-phase simulation on the TSUBAME supercomputer
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15K20996
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| Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
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Principal Investigator |
小野寺 直幸 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (50614484)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | ハイパフォーマンス・コンピューティング / GPU / 格子ボルツマン法 / ラージエディ・シミュレーション / 自由表面流れ / 気液二相モデル |
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| Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、GPUを利用した大規模な固気液多相流解析手法の開発を目的とする。申請者のこれまでの実績として、格子ボルツマン法にLESの乱流モデルを適用させることで、東京工業大学のスパコンTSUBAMEの3968台のGPUを用いた大規模乱流計算に成功し、流体計算としては極めて高い1.14PFlops(単精度)を達成している。本課題では、先に提案した単相流解析手法に対して、自由表面流モデル及び多相流解析モデルを導入することで、大規模な固気液多相流解析手法の確立を目指す。
平成27年度は、自由表面流モデルを用いた解析手法を構築した。TSUBAME2.5を用いた性能測定においては、1000台のGPUにて809MLUPS及び、良い弱スケーリングの結果が得られた。大波高中の船舶の解析においても、船舶形状を読み込んだ解析が可能であり、船舶の操縦性解析に適用できることが示された。
平成28年度は、前年度に開発した自由表面流モデルを気液二相流モデルに拡張することで、転覆を含む船舶の安全性解析手法の構築を目指した。先ず、海面によるスプラッシュが船体表面に与える衝撃圧の検証として、Kleefsmannによるダム崩壊と同様の解析を行い、高密度比の条件下においても衝撃圧が評価できることを示した。次に、転覆時の浸水時の船内の空気を評価するための気泡上昇解析を行った。解析結果より、粘性が非常に強い条件においては気泡の上昇速度が正しく評価されているが、そうではない条件においては計算精度の悪化が見られた。以上の原因として、界面近傍にて連続の式が満たされない事が挙げられ、改善の余地がある。
以上より、本課題の実施でGPUによる並列計算に適した自由表面流及び気液二相流解析モデルを構築した。解析対象として、自由表面流や液相が支配的な気液二相流が挙げられ、船舶の安全性解析に有効な手法となることが示された。
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