2016 Fiscal Year Annual Research Report
Pythagorean theorem of Sharp ratio using statistical mechanical informatics
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15K20999
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| Research Institution | Hitotsubashi University |
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Principal Investigator |
新里 隆 一橋大学, 森有礼高等教育国際流動化センター, 講師 (70574614)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | ポートフォリオ最適化 / 情報統計力学 / レプリカ解析 / 確率伝搬法 / ランダム行列 / 自己平均性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
これまでの学際領域的研究分野の先行研究では，リスク回避型の投資家の投資行動における，投資リスクと集中投資度という2つの評価指標について主に議論されてきた．またこれらの先行研究では，保有予算制約のみが課されており，未だ現実の投資市場を十分に特徴付けているとはいえない．そこで本研究では，情報統計力学の解析手法を用いて，リスク選好型のポートフォリオ最適化問題の2つの評価指標と，さらに投資家の選好指標であるシャープ比を評価した．またシャープ比が満たすピタゴラス定理を用いて，ポートフォリオ最適化問題のマクロ理論の構築を行った．具体的には，最終年度ではレプリカ解析を用いて主双対問題の視点からポートフォリオ最適化問題の予算制約・期待収益制約付き投資リスク最小化問題と予算制約・投資リスク制約付き期待収益最大化問題をそれぞれ解析し，両者の最適解が従う統計物理的な描像を示した．さらに各銘柄の収益率の従う分布の分散がそれぞれ異なる場合のポートフォリオ最適化問題を解析し，最適解が満たす数理構造を明らかにした．またこれらの研究を踏まえ，シャープ比に対してピタゴラス定理や機会損失に対するマクロ理論を導出することができた．これらの研究により，期待投資リスクの最適解を議論していた従来手法では解析が困難な場合でも，投資リスクの最適解を直接評価することで，合理的な投資家の最適な投資行動に関する知見を提供することができた．
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Research Products
(8 results)
