2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K21022
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小村 卓也 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (90623322)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 耐糖能異常 / NASHマウスモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、耐糖能異常をきたすマウスモデルにおける、マクロファージ系をはじめとした免疫状態の解明を行い、さらに担癌状態ではどのような変化をきたすかを検討することが目的である。まずは、C57BL6マウスに高脂肪食を摂取させ、経時的な耐糖能異常を計測した。(過去に我々のグループでは、このモデルにおける肝組織の評価により非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)モデルとして作成して論文発表している。)このNASHモデルにおける耐糖能異常を経時的に評価した。 1 12週間にわたり高脂肪食を摂取し耐糖能異常を検討。 2 19週間にわたり高脂肪食を摂取し耐糖能異常を検討。 3 32週間にわたり高脂肪食を摂取し耐糖能異常を検討。 以上のなかで、肝臓組織像として明らかにNASHを呈する32週間の高脂肪食を摂取したマウスにおいて、糖負荷試験をしたところ、糖負荷30分後の血糖値の上昇を認めた。このことから、このNASHモデルは32週間の時点で耐糖能異常を有し、今後の耐糖能異常を呈する生体内免疫状態の解析に適したマウスモデルであると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的を達成するには、ヒト臨床に類似した耐糖能異常をきたすマウスモデルの作成が重要であることからその第一段階は達成された。この確立したモデルを基に、今後は、これらのマウスモデルにおける免疫状態ならびに、マウス膵がん培養細胞であるPAN02の移植実験を行い(腹腔内移植モデル、肝転移モデルや皮下移植モデルの作成)、Wild typeと比較したうえで、耐糖能異常における癌免疫反応を解析をしたいと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度より3か年計画の2年目に今後突入するにあたり、研究を継続するため。 研究計画に従い、耐糖能異常におけるマクロファージを中心とした免疫能の変化ならびに、耐糖能異常をきたす生体における担癌状態での免疫状態の変化などに関して今後研究を続ける。 積極的に学会参加などを通して、最新の知識を身に着け、現在の癌免疫のトレンドを踏まえたうえで、耐糖能異常を呈する生体内免疫状態の変化を明らかにする。 消耗品や学会発表などに使用予定である。
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Research Products
(4 results)